本連載ではこれまで、マーケティングの組織運営を任されたリーダーがどういった考えに基づいて行動すべきかを中心に解説してきました。

 今回は趣向を変え、新型コロナウイルス感染拡大以後に重要度を増しているインサイドセールスのマネジメントについて、具体的なHow toを紹介したいと思います。ここではインサイドセールスの中でも、リストからすぐに営業できる顧客情報を営業チームに渡すSDR(Sales Development Rep)について説明します。

(出所:123RF)
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改善したければ数値化せよ

 フィリップ・コトラー氏の言葉を持ち出すまでもなく、マネジメントの存在意義は「人・モノ・カネ・時間という有限なリソースから、最大の効果を出すには何をすべきか?」という言葉に集約されます。マネジメントを任されたリーダーは、効果を最大化するために自身に権限が委譲されていると考えるべきです。

 インサイドセールスで、マーケティング部門のリーダーに与えられる有限なリソースは「Callリソース(人員)」と「Callリスト」となります。インサイドセールスの成果は「Callリソースの単位当たりの生産性」とそれを高める「Callリストの選択と生成」によって大きく左右されます。

 インサイドセールスの成果に限らず、筆者は目標達成を考える大前提として「数値化されないものは改善されない」という考えを重視してきました。改善したい事象があるとき、その事象を分解してそれぞれを数値化し、個別に変化を比較することで、改善度合いを明らかにしていくというものです。

実測した4つの数字を基にプランニング

 まず、「Callリソースの単位当たりの生産性」について考えます。インサイドセールスチームの生産性はマネジメント側の考え方次第で、様々なトラッキングが可能です。手間はかかりますが、スプレッドシートだけでも必要最低限の管理ができます。

 ここで計測するのはシンプルに3つまたは4つです。

1. Call数
受話器を上げ、電話をかけた回数。相手が電話に出るかどうかは考慮しない。

2. 接続数
ターゲットなる相手にヒアリングできた数。ターゲット以外との会話(受付終話や取次拒否)は含まない。Call数で接続数を割ったものが「接続率」となる。

3. トスアップ数
ターゲットとなる相手からのヒアリングによって、営業へのトスアップ(アポイントや購買意向の確認が取れたものを渡すこと)ができた数。企業によってMQL(Marketing Qualified Leads)やSAL(Sales Accepted Leads)、SRL(Sales Ready Leads)などと呼び方が異なる。接続数でトスアップ数を割ったものが「接続からのトスアップ率」(トスアップ率)となる。

4. トスアップ単価(平均受注単価)
トスアップ数で受注総額を割ったもの。受注単価に偏在性がある、つまり高額案件と低額案件の差が激しい場合に算出する。

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