Q. 新卒で入社2年目のSEです。当社では、残業承認ルールで残業命令書の時間しか残業として認められません。「明日までに仕様書を完成させて」「今日中に資料を作っておいて」とノルマを課され上司は帰ります。時間内に終わらず居残りになっても、残業命令書の時間分しか勤怠シートに書けません。おかしいです。

 このケースはサービス残業であり、問題です。質問者は仕事をしているので残業になります。残業は命令ありきで行うというルールはよいのですが、残業カットはいただけません。会社は実態を把握し改善する必要があります。

 会社は、出社と退社の客観的記録を残さなければなりません。タイムレコーダーや入退館のデータなどです。この時刻と勤怠シートへの記入時間との差分があるほど、サービス残業があると疑われます。

勤怠シートと退社時刻が違う

 厚生労働省の指導で、出社や退社の客観的な記録があるはずです。世間で広く使われているのがタイムカードやICカード対応のタイムレコーダーです。IT業界や大企業においては、社員証によるビルやドアの入退出データを使っています。会社サーバーと常時通信状態でのテレワークでは、ログインやログアウトなどの時間になります。

 業務終了時刻と退社時刻は一致しません。誰でも、勤怠シート上の記録と退社の時刻が乖離(かいり)していると思います。仕事を終えてからの帰宅準備、雑談やたばこ休憩、友人との待ち合わせで時間調整などがあるからです。

 これらの時間は仕事をしていないので、残業ではありません。ほかに、生活残業のために仕事もないのに居残っている場合もあります。

仕事をしている社員は怒って当然

 残業は会社(上司)の指示に基づき行うというルールの励行に問題はありません。生活残業の抑制にもなります。

 質問者のケースで問題なのは、残業命令書で指示した時間分しか残業として認めないという点です。仕事をしている社員は怒って当然です。指示されている作業が、日々予定通りの時間で終わるとは限りません。

 会社がこういった運用を見直さないのであれば、上司も居残って実際に確認しながら残業指示を出すべきです。あるいは、残業命令書の時間で部下を退社させる必要があります。翌日に「なぜ作業を終えずに帰ったのか」と上司は部下を叱ってはいけません。労働(残業)として認めていないのですから。

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