Q. 小規模のソフトウエア会社勤務です。毎月のように残業はあるのですが、手当が少ない気がします。残業単価が間違っているのではと怪しんでいます。確認したところ、基本給を176時間(H)で割った単価を基に計算しているとのこと。この176Hは妥当なのでしょうか。残業を除いた労働時間は月によって異なりますが160H程度です。

 質問者の指摘通り、会社の給与計算は間違っています。残業手当の計算では、まず時間単価を求めます。時間単価は、基本給や資格手当などの固定給を月平均の所定労働時間(後述)で割った金額になります。この時間単価に最低25%以上の割り増しを加算した値が残業単価となります。

 質問者の会社が基にしている「176H」は、1日の所定労働時間が8時間の会社だとすると、毎月の労働日数が22日になります(176÷8)。

 実際に労働日数を数えてみてください。接客業などと違い、IT業界は、カレンダー通りに土日を休みとしています。そして祝日、お盆や年末年始も休みだという会社が多いでしょう。これらの休日を考慮すると、月平均の所定労働時間が176H(22日)というのはおかしいのです。

所定労働時間が減ることで残業単価は高くなる

 時代の変化に伴い、1日の所定労働時間が短くなった会社があります。例えば、1日8時間から7.75時間や7.5時間に勤務制度を変えた場合です。また、休日が増えることで年間の所定労働時間も短くなります。給与が上がらなくとも、これらの要因で残業手当が増えることになります。

 月平均の所定労働時間の求め方は、まず年間の休日数を数えてください。休日は、一般的に土日や祝日になります。さらに創立記念日や夏季休日、年末年始休日を設けている会社もあります。会社ごとに休日数は異なりますが、これらは残業単価に影響します。

 365日から休日数を引けば年間の労働日数になります。1年=12カ月ですので、年間労働日数を12で割れば月平均の労働日数が導けます。月平均の労働日数×1日の所定労働時間が月平均の所定労働時間となります。

 例えば、月平均の労働日数が20日で1日8時間勤務なら所定労働時間は160時間。21日で168H、21.5日なら172Hとなります(会社によって異なる)。160時間の会社のほうが、当然、残業単価は高くなります。

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