Q.IT企業の管理職です。定年まで半年ほどあります。会社から再雇用勤務する予定か否かの確認がありました。提出期限は先です。退職して当分のんびりするか、再雇用で働くか悩んでいます。会社をやめると健康保険が高くなると聞きます。トラブルではありませんが、同年齢で悩む人は多いと思います。

 筆者の先輩や知人からも同じ相談が毎年よくあります。やりたいことが決まっていないのなら、当面は再雇用で勤務しながら考えてみてはどうかとアドバイスしています。

 国民健康保険や住民税は、前年度の所得によって支払額が決まります。再雇用となり、年収が減った後で退職したほうが、翌年の負担が少なく気持ちが楽になると思うからです。これは筆者の個人的な見解であり、正解/不正解はありません。

退職したら健康保険はどうなる

 現役社員として働いている場合の健康保険料は、毎月の給料から天引きされます。給料からの天引きなので納付漏れはなく、未払いだとして督促状が届くことはありません。

 他に、所得税から住民税、厚生年金や雇用保険料も天引きされています。毎月、たくさん引かれていると思うぐらいで、給与振込額(手取り額)しか見ていない人もいるでしょう。

 一方、退職して働かない場合は給料がなくなります。給料がなくても健康保険には加入しなければなりません。配偶者やお子さんの扶養家族になれば、健康保険料の支払いはありません。

 扶養家族になる以外は、健康保険料の支払いが必要になります。その場合の選択肢は2つです。退職した会社の健康保険に任意で加入する(任意継続被保険者)か、国民健康保険に加入するかです。

任意継続か国民健康保険か

 任意継続は、退職後もそのまま継続して健康保険に加入する制度です。現役時代は、保険料は会社と折半で、給与から引かれているのは半額になります。 もう半額は会社が負担して全額を納めています。退職後の任意継続では、もう会社は保険料を負担してくれません。ご自身で支払っていくので高くなります。筆者は会社を辞めるときに、この任意継続被保険者を選択しました。

 国民健康保険料は、前年度の所得に対して徴収されます。退職前の給料が高かった人は、当然高くなります。

 質問者は、大きなIT企業の役職者なので高給でしょう。退職後、初めて保険料を支払うときに「えっ! こんなに高いの」と思うかもしれません。お住まいの市区町村に問い合わせたら保険料を教えてくれます。概算でいいので、前年度の所得を源泉徴収票などから確認しておきましょう。

 質問者は、任意継続か国民健康保険かの選択については、両方の保険料や制度を比較して決められることをお勧めします。

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