Q.上級SE(課長)です。プロジェクトチームは課長SEが3人、裁量労働制の係長SEが4人、他は一般職SEです。要件定義に関して、顧客と認識の相違が明らかになりました。プロジェクトリーダーは、課長と係長の頑張りで設計の遅れを取り戻せと言います。過重労働になるので、これ以上、一般職SEの残業は認めないとのこと。私たちも残業続きでつらいのに納得できないです。

 プロジェクトリーダーが一般職の社員だけに対して過重労働を心配しているのがおかしいです。課長も係長も含めて、社員みんなが過重労働にならないようにしなければなりません。

 このプロジェクトリーダーは、課長や裁量労働者が残業へのストレス耐性があると思っているのか、もしくは残業代を払わずに済むという判断で発言しているのか、分かりません。いずれにせよおかしいです。リーダーの適正がありません。こんなリーダーの下にいるメンバーは不幸です。

労働時間を正確に記録する

 残業手当がないので、勤務表への正確な入力は面倒だという部長や課長がいます。「出勤日」に、始業と終業時刻を定時で入力している社員です。

 筆者は「手当はつかないけれど、残業や休日出勤の時間は正確に入力したほうがいいよ」と友人に言っています。過重労働で体調を悪くしたときに、労災保険を使える可能性があるからです。そのためには過重労働だったと言えるようにしておかなければなりません。

 法令では2019年4月1日から、会社に対して、管理職や裁量労働者についても労働時間を把握することを義務付けています。会社は毎月の総労働時間を給与明細書などに記載すべきです。

深夜や休日出勤の手当は必要

 質問者の課長や裁量労働制のSEについて、会社は正しい労働時間管理をしていないと考えられます。課長は固定給、裁量労働制のSEは定額残業(裁量労働手当など)だとして、いい加減な管理をしている会社なのでしょう。

 例外があることをご存じでしょうか。管理職(部長や課長)でも、深夜労働については手当が必要です。裁量労働者は深夜や法定休日の手当が必要になります。

 固定給だからという考えで、社員の給与計算に反映していない会社は、明らかにブラック企業だといえます。

 余談ですが、裁量労働者は労使協定(会社と社員側との合意)で、残業込みの「みなし」労働時間の枠を決めています。例えば1日9時間がみなし労働だとすれば、8時間を超えた1時間が残業となります。平日で20日の出勤だった場合は、残業時間は20時間です。これを裁量労働手当といった名称で支給している会社が多いです。8時間のみなし労働だったら、この手当はありません。

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