新型コロナウイルスの影響が、人材採用にも広がっています。メディアでは、一般に3月1日がスタートとされる新卒の就職活動に関する企業説明会や面接の中止についてさまざまな報道がなされています。合同企業説明会で基調講演をする筆者にも、延期やキャンセルの連絡が幾つも入っています。

 多くの企業は対応を検討しており、遠からず、今後の採用活動に関する案内はあるでしょう。とはいえ、見通しが立たない中で就職活動をする学生の戸惑いは想像を超えるものです。

 もともと、2020年の採用スケジュールは例年よりもタイトな企業が多かったと思われます。東京オリンピック・パラリンピックの開催で、面接などの会場確保、学生の交通移動が影響を受けるためです。それに加えて今回の新型コロナウイルスで、予定はさらに狂うでしょう。

 あまり報道されていませんが、これによって企業の中途採用の意欲、スケジュール感にも大きく影響が出そうです。実際に、そうした調査結果も発表され始めています。エンワールド・ジャパンが20年2月27日に発表した「新型コロナウイルスの感染対策」についてアンケート結果を参考にしながら、転職希望者の心積もりについて解説します。

採用活動を一時停止する企業も

 エンワールド・ジャパンの調査結果によると、中途採用で新型コロナウイルスの対策を実施している企業は3割弱。対策内容として「中途採用を一時停止」している企業は、外資系で22%、日系企業で5%でした。

 景気が後退すると、採用市場はとたんに冷え込みます。選考途中でも採用を凍結する企業が増え、求人は減ります。特に「今すぐどうしても採用しなくてはならないわけではないが、よい人がいたら採りたい」といったニーズは減退します。

 現在は新型コロナウイルスの脅威で、世界的に景気の下振れが懸念されています。少し様子を見る必要はありますが、6月くらいまでは、企業の採用意欲も落ち込むでしょう。転職活動は、こうした動向をにらみながら進めていくことが重要です。

 転職希望者には、年度末である3月末を区切りとして退職届を出し、転職活動を始めようとする人がいます。しかし今の状況を見ると、退職届の提出は次の仕事が決まっていない限り控えた方がよさそうです。

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