ゴールデンウイークに入りましたが、今年はそれどころではないという方が多いかもしれません。休みの間、自分自身や会社の先行きにかえって不安が募ることもありそうです。

 ただでさえ2019年末から「黒字リストラ」といわれる早期退職制度運用のニュースを多く耳にしました。そして20年の新型コロナウイルスショックにより、一時休業や生産停止が行われています。会社の売り上げどころか、自分自身が20年末や21年にどんな働き方をしているか、なかなか予想ができない日々ではないでしょうか。自社の経営が危うくなったら失業してしまうのではないか、次の転職先を見つけられるかと心配している人もいるでしょう。

 将来設計として選択肢の1つになるのが、会社の設立です。今回は、「一人会社」の設立について考えてみます。一人会社とは、設立時にあなたしかいない会社のことです。

 自分の会社を作れば、やりたいことができるという大きなメリットがあります。それ以外にも、一人会社には以下のような利点があります。

  • 法人としての信頼度が得られる
  • 登記や、ちょっとした活動だけであれば金銭的負担は重くない
  • 万が一の際に法人として支援を受けることができる

法人としての信頼感がある

 会社を辞めて独立するとき、当面は個人事業主として活動するという人は多くいます。会社設立は、登記や経理処理、税金などで手間がかかるからというのが理由です。しかし筆者は、あえて法人化をお勧めしています。

 まず、個人と法人では、取引先とやりとりする上で信頼性の面で大きな違いがあります。実際は1人で活動していたとしても、法人化していると信用を得やすいと感じます。

 企業によっては、個人事業主だと取引してもらえない場合があります。取引を始めるときには契約内容を提示するだけだったとしても、与信の段階で登記簿謄本や決算書の提出を求める企業も多くあります。

 いずれは会社設立を考えているが当面は現職にとどまるという人も、将来的に手掛けたい事業について定款を作成し、登記しておいてもよいと思います。早ければ早いほど、会社の経営年数は長くなります。全く活動しないのであればお勧めできませんが、現在の勤務先の副業規定が明確で、その規定の下でしっかりと申告して活動するのであれば、会社員の立場のままで会社を設立しておくとよいでしょう。

 筆者自身も、会社員時代に法人の代表となりました。そのことは転職のたびに所属企業に伝えて、週末にちょっとした仕事を年に10日ほど手掛けていました。

 その期間があったため、今では法人の代表として15年のキャリアを持っています。取引先からも良い意味で驚かれ、信頼を得ることにつながっていると感じています(会社員としての職歴と会社代表としての経験年数が合わないので、取引先にもきちんと経緯は伝えています)。このように、できるだけ早く設立することが企業としての信頼を積み上げ、将来的に有利になると思います。

 法務局への一人会社の設立登記申請は、完全にオンライン化されています。いつかは自分の会社を設立しようと考えている人は、ゴールデンウイーク中に一度ご覧になってはいかがでしょうか。

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