新型コロナウイルス感染症の流行で、人々の働き方は大きく変化しました。仕事に対する価値観も多様化し、転職に踏み切る人も増えているようです。人生で初めて人材エージェントとやり取りし、思ったようなコミュニケーションが取れずにストレスをためている人もいます。

 特に多いのが「人材エージェントと面談したけれど、その後の求人紹介がない」という不満です。こうした人の話を聞いてみると、人材エージェントに対していくつかの誤解をしていることに気づきます。

エージェントには面談回数のノルマが課されている?

 まずは「エージェントは、所属する会社から面談回数のノルマが課されている。手持ちの求人案件がなくても求職者と面談しているのでは」という誤解です。せっかく面談したのにその後なしのつぶてだと、ノルマをこなすために自分と会ったのではと考えてしまうのでしょう。

 しかし、人材エージェントも目的もなしに求職者に会うほど暇ではありません。初回の面談で求職者の経歴や人となりを把握した後は、基本的には紹介できる求人があったときに連絡してきます。気配りのできる人材エージェントなら、初回の面談後に「ご要望にはすぐに添えませんが、何かありましたらご連絡しますね」など、今後どのようなスタンスで求職者と面談するかを伝えてくるでしょう。

 一般的な営業活動に置き換えてみましょう。見込み客に会って「ソリューションの提案ができない、ニーズに合わない」ことが分かったとしても、「もう連絡しません」ではなく「今回はご要望に合わなそうですが、今後も情報提供します」と伝えるでしょう。その後、実際に情報提供してくるのは営業担当者10人中3人くらいではないでしょうか。これと同じことです。

 またあなたとの面談の後、より魅力的な求職者が現れれば、あなたの優先順位は下がります。「あなた以上の求職者と会いましたので、今後あなたに連絡することはありません」といった連絡も当然ありません。つまり、あなたに合う求人がない限り連絡は来ないのです。

「たくさんの履歴書」は要らない

 求職者の中には「顧客企業に対して、できるだけたくさんの履歴書を送ることが人材エージェントの使命。だからできるだけ多くの求職者に連絡を取るはずだ」と考えている人もいます。しかし、これも誤解です。

 人材エージェントにとって重要なのは、顧客企業の採用活動の精度を上げること。求人の要件から外れた求職者を紹介すると「人材の見極めができないエージェント」との烙印(らくいん)を押されてしまうのです。

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