新型コロナウイルスの感染拡大以降、テレワークが急速に浸透しています。SNS(交流サイト)を見ると、IT企業に勤務する仲間が「今日は2カ月ぶりに出社した」などと投稿しているのも目にします。

 転職活動でも、テレワークが制度化されていることを転職先の条件にする人は増えているでしょう。移動時間や交通費の無駄がなく、ゆとりを持って働けるといったメリットが評価されています。

 しかしテレワークが本当に効率的かといえば、実際はそうとも限りません。テレワークを円滑に進めるには、そのためのスキルや環境が必要です。それを理解しないまま「テレワーク」の言葉に引かれて転職活動をするのにはリスクがあると感じます。

テレワークだから効率的とは限らない

 テレワークで大切なのは、自己管理です。自己管理ができれば、場所を問わずに効率的に仕事をこなし、余った時間で新しいことを考えるゆとりも生まれるでしょう。

 しかしそれが苦労せずにできる人ばかりではありません。きちんと決めた時間に起きて仕事の準備をし、上司や同僚の目がない環境でもしっかり仕事を進めて成果を出す。これは決して容易なことではないと筆者は思います。自分に甘くなり、集中力を欠いた状態で過ごしてしまう人もいます。

 家族がいると、その分の大変さもあります。筆者はまだオンライン会議などできなかった2004年ごろからテレワークの経験がありますが、当時は子供も幼く、「子供と一緒にいられる時間が増えるのは魅力的だ」と思っていました。しかしいざ始めてみると、仕事に集中し始めたところで泣き出す、おむつ替えでしばしば作業の中断が発生するなど苦労がありました。

 それから15年ほどがたち、子供たちはすっかり成長しました。今は自宅でオンライン会議をする際は、インターネット回線に影響が出ないように「動画視聴をしないでくれ」と家族全員に頼んで回っています。

 また上司のマネジメントによっては、テレワークならではの非効率さも生まれます。部下をきっちり管理しようとするあまり、1時間に1度の報告を求めたり、勤務時間中は常にカメラをオンにしておくよう指示したりするマネジャーがいるのです。対面ではなかった手間や緊張感を強いられて、十分な成果が出せません。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。