新型コロナウイルス感染拡大により多くの企業でテレワークが積極導入されてから、そろそろ半年が経過します。テレワークで人々の働き方が大きく変わりましたが、「それによって自分の仕事も大きな影響を受けている」。そう話すのは、独立系人材エージェントのカジヤさん(仮名)です。

 カジヤさんは筆者の古くからの知り合いで、IT業界で長らく人材紹介を手掛けています。先日会って話を聞いたところ、転職希望者からの相談が増えているとのこと。その相談の内容も、以前と比べて変化が見られるそうです。

「良い職場があれば転職したい」という相談が増加

 コロナ禍で、多くの人は自宅で過ごす時間が増えました。通勤などがなくなり自由な時間が生まれると同時に、経済の先行き不安も広がり、転職サイトを閲覧する機会が増加したと考えられます。

 さまざまな求人を眺めていると、「今より条件が良く給与も高い職場がある」と気づきます。「自分の力を試したい」という気持ちが高まり、カジヤさんのような人材エージェントに相談するのでしょう。

 カジヤさんによれば、コロナ禍で増えたのは「現職に不満はないが、良い職場があれば転職したい」という相談だそうです。転職したいという強い意志があるわけではないケースが少なくないようです。

 相談が増えても、カジヤさんが全てに対応できるわけではありません。独立系の人材会社で、少人数で活動しているカジヤさんの時間は限られています。優先度が高いのは、転職に対する本気度が高い希望者の相談。能力が高くても、転職の志望動機が弱い人は後回しになってしまいがちだと話します。

転職動機が弱い応募者を相手にする暇はない

 人材紹介はあくまでビジネスです。転職希望者を企業に紹介して入社が決まらなければ、基本的には売り上げが上がりません。企業から内定が出ても、転職希望者が入社を辞退すれば努力は水の泡です。売り上げが上がらないだけでなく、人材エージェントとしての応募者の選別眼をクライアントである企業から疑われかねません。

 つまり、転職の意志が強いか、志望動機がはっきりしているかは、人材エージェントが重視するポイントです。そうでない人を相手にすることは時間の空費になり、自分の評判を落としてしまうことにもつながります。ですから人材エージェントによっては、電話などで経歴や転職の意志を確認してからでないと転職希望者に会わない人もいるそうです。

 とはいえ、「現時点で転職の意志は固まっていないが、まずはエージェントからいろいろな話を聞きたい」という人は多いでしょう。そういう人は諦めるしかないかといえば、そうではありません。今すぐではなく、長い目で見て相談に乗ってくれるエージェントも確実にいます。カジヤさんはその1人です。

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