新型コロナ禍において普及したITツールの1つに、Web会議ツールが挙げられる。筆者の周辺では「Zoom」「Google Meet」「Microsoft Teams」などがよく利用されている。会社標準のWeb会議ツールがあっても、取引先の指定ツールが異なるなどの理由から、複数のツールを使っている人は多いだろう。

 今回は、知名度はまだ低いが今後有望と思われるWeb会議ツールを紹介する。米Teamport(チームポート)の「Around(アラウンド)」だ。同社はWebサイトに「Zoom out. Meet around」というフレーズを記載しており、Zoomへのライバル意識がうかがえる。

 2021年4月5日現在、Aroundはベータ版が提供されており、無料で使える。Windows 10のパソコンかMacで利用でき、スマートフォンやLinuxへの対応は「coming soon」としている。

 同アプリはUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザー体験)に特徴がある。一般的なWeb会議ツールでは、利用者の背景の映り込みに配慮して別の画像に変更したり、ぼかしたりする機能を搭載している場合がある。一方、Aroundは利用者の顔を中心に丸く切り取った最小限の大きさの映像を表示する。

 その理由は、周囲が映り込むほど利用者にストレスを与える可能性が大きくなるという考えだ。AroundのWebサイトでは、英国のテレビ番組に自宅から出演していた男性の周囲に、子どもが映り込んでしまった動画が掲載されている。Aroundのように周囲があまり映り込まない仕様であれば、番組の出演者も気を散らすことなく番組に集中できただろう。

Webサイトの右上に、米Teamport(チームポート)のWeb会議ツール「Around(アラウンド)」の画面が表示されている。パソコンの画面上に浮かぶように表示する「フローティングモード」の様子
Webサイトの右上に、米Teamport(チームポート)のWeb会議ツール「Around(アラウンド)」の画面が表示されている。パソコンの画面上に浮かぶように表示する「フローティングモード」の様子
(出所:筆者)
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映像の「フィルター機能」も提供

 利用者の映像について、Aroundにはもう1つの特徴がある。強めにかかる「フィルター(加工)機能」である。利用者の映像にモノクロや紫色、ドット画風など10数種類のエフェクトをかけられる。フィルターによっては視認性が落ちて利用者の様子が把握しにくくなるが、筆者の印象では相手の表情は伝わるレベルだった。

 このフィルター機能は女性にうれしい。メークをしなくても気にせず自宅から会議に参加できるからだ。ほかにも、利用者の映像の上に絵文字やGIF画像を乗せることもできる。

利用者の映像にフィルター(加工)をかけたり、GIF画像を乗せたりできる。下側は絵文字やGIF画像を選ぶパレット
利用者の映像にフィルター(加工)をかけたり、GIF画像を乗せたりできる。下側は絵文字やGIF画像を選ぶパレット
(出所:筆者)
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