2014年ころまで、「タブレットがノートPCの領域を大きく浸食する」とまで言われていたのを覚えている方はいるだろうか。実際、当時は国内メーカーも含めた非常に多くのメーカーが多数のタブレットを販売しており、目的に合わせた製品選びも容易だったのだ。

 しかし「デバイスの世代交代」は進むに至らず、製品の多様さという観点で日本のタブレット市場は退潮傾向にあるように見える。特に筆者が大好きだった7型、8型の小型タブレットはメジャーメーカーの選択肢が極めて狭まっており、バッテリーがへたった現用タブレットの買い替えをどうするか、悩ましいことになった。

 今回はその苦悩と新しいタブレット選びの流れ、そして実際に購入したタブレットの使い勝手を紹介する。

左が「Teclast」ブランドの10型タブレット「M40」、右がこれまで使ってきたレノボ・ジャパンの8型タブレット「TAB4 8 Plus」
(撮影:竹内 亮介)
[画像のクリックで拡大表示]

Androidの小型タブレット市場はほぼ壊滅状態?

 筆者が今使っているタブレットは、8型液晶を搭載する「TAB4 8 Plus」(レノボ・ジャパン)だ。LTEを搭載しない無線LAN対応のみのタブレットで、2018年に発売された。

 当時の米Qualcomm(クアルコム)製SoC(System on a Chip)の中ではハイ・ミドルクラスに当たる「APQ8053」を搭載しており、ストレージが64GBとさまざまなアプリやデータを入れる余裕がある。さらに指紋認証機能を搭載するなど、当時はとても魅力的な製品だったのだ。発表と同時に予約までして購入した。

 筆者は、タブレットを主に電子書籍の閲覧や動画配信サイトの視聴に使っている。特に電子書籍の利用頻度は高く、紙の本はもう料理のレシピ本しか買わないくらいになっている。1ページ単位での表示なら7型、8型クラスのタブレットが一番使いやすいし、小さなカバンに入れて持ち歩くのにも向いている。

主に「BOOK☆WALKER」や「Kindle」を中心に、電子書籍を楽しんでいる
[画像のクリックで拡大表示]

 そのため当初は、新しいタブレットも7型、8型のモデルにするつもりだった。しかし価格比較サイトで最新モデルの状況を調べたところ、Android搭載の7型、8型タブレットは製品自体がほとんど存在しなくなっていることに気が付いた。

 このクラスでTAB4 8 Plus以上のモデルを選ぶとするなら、米Apple(アップル)の「iPad mini」くらいしかない。アプリはスマホも含めてAndroidでそろえているので、iPad miniにするのは都合が悪い。またデータ量の多い電子書籍で使うことを考えると、256GBモデルにせざるを得ないが、さすがに7万円近い出費はちゅうちょする。しかもiPad miniは後からストレージ容量を増やせない。汎用のAndroid端末が欲しいため、Amazon.co.jpで販売している「Fire」シリーズのタブレットは選択肢に入れていない。

メモリーカードで容量を増やせないiPadシリーズは、筆者の用途にはちょっと向かない
(出所:米Apple)
[画像のクリックで拡大表示]

 大型化したスマホが小型タブレットの需要を取り込んだのだろう、との推測はできる。しかし極端な縦長画面を採用する最近の大型スマホでは、電子書籍の閲覧性は決して良好ではない。小型タブレットを愛用していたユーザーには、非常に残念な状況ではある。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。