平井卓也デジタル改革担当大臣の発言がマスコミやネットをにぎわせている。

 日経クロステックの読者なら当然ご存じの問題と思うので、詳しくは書かないが「NECには死んでも発注しない」「完全に干す」などの発言があったと報じられ、その報道に対して平井大臣が音声データを公開して反論するといった流れだ。そこにNTTと8回会食したとか、それは割り勘にしたからセーフだとか、場外乱闘まで勃発している。

 筆者は平井大臣とは一面識もないので、人となりを知らない。また、この問題に関して筆者が得ている情報はすべてネットニュースなどの誰にでもアクセスできるものばかりであるし、かなりバイアスがかかった記事も多いように感じるので、ここで平井大臣の是非を問うことはしない。

 代わりにこの件でDX(デジタルトランスフォーメーション)やITの調達に関わるトップの振る舞いに関して、いくつかポイントがあったので、それらを論じたい。議員や役人は規範があり少々特殊なため、ここでは対象を民間企業の社長、CIO、情報システム部長などにさせていただく。

 まず、今回の表現である。「NECには死んでも発注しない」をどう喝発言との批判が多かった。確かにこの部分だけ切り取れば、かなりえげつない。しかし、内部の会議で相手のベンダーがいなければこのような毒のある言葉が発せられることもあるだろう。特にワンマン、剛腕といわれるトップは短気で思ったことをすぐ口にしがちで、キツイ発言も多い。

 だが、このタイプはボロクソにけなしたかと思えば、すぐに評価を良い方へコロッと変えたりもする。周囲もそれをわかっていれば「また始まった」くらいのものだ。逆に普段温厚な調整型のトップがこのような発言をすれば、それこそ一大事である。そのベンダーは出入り禁止だろう。その意味では平井大臣が「自分は怒らない大臣と言われている」と釈明したが、もしそうなら状況は一層深刻なはずだが。

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