7年ぶりの日本人社長は顧客企業と米本社の強い期待に応える使命を負う。重責だが「トップの仕事は楽しい」と気負わずマイペースで臨む。GAFAに押され気味の古豪を日本から変え、再び成長路線に導けるか。

(聞き手=大和田 尚孝、山端 宏実)

山口 明夫(やまぐち・あきお)氏
1987年大阪工業大学工学部卒、同年日本IBM入社。取締役専務執行役員グローバル・ビジネス・サービス事業本部本部長などを経て、2019年5月から現職。2017年7月から、米国本社の経営執行メンバー(Performance Team)にも名を連ねている。1964年生まれの55歳。和歌山県出身。(写真:村田 和聡)
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日本人の社長は4代前の橋本孝之氏以来、7年ぶりです。

 私個人としては日本人かどうかは正直、あまり意識していません。IT(事業)はグローバルで物事を考えながら、日本やお客様の事情も理解し、判断を下さなければなりませんので。米本社も「あなたは日本市場のリーダーなんだから、やりたいことをしっかりやればいい」と言ってくれています。

 とはいえ、社員との距離は近くなっていますね。日本語でコミュニケーションがとれますし、様々な背景を説明する必要がありませんから。

 社員にとっては、ごまかしがきかないところもあると思います。私自身、お客様との接点がたくさんあるので「むしろ厳しくなった」と感じている社員もいるでしょう。

顧客企業の反応はどうですか。

 「IBMのやっていることや思っていることがすごく分かりやすくなった」と言ってくれています。米本社とも関係が遠くなっているわけではなく、よく会話をしています。3カ月に1度は向こうの経営会議に出向いていますし、それ以外でも色々話をしています。

 米本社の幹部は頻繁に日本に来てくれます。先日もIBMリサーチのディレクターで、基礎研究の責任者であるダリオ・ギルが来日しました。

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