イケている企業と、イケていない企業。この差が急激に広がりつつある。

 前者は、旧態依然の仕事のやり方や慣習の呪縛から解放され、ビジネススピードも成長スピードもとにかく速い。従業員もビジネスパートナーもイキイキと働いている。一方で後者はというと、改めて筆者が多くを語るまでもないであろう。

 いかなる企業も組織変革を迫られている。そして日々、変革を促進するためのさまざまな課題やキーワードが経営層から社内各部門に向けて発せられる。「ダイバーシティー推進」「ワークスタイル変革」「エンゲージメント」「SDGs」……など。そのようなキーワードの多くは本来、IT部門とのコラボレーションで解決する。

 ところが、レガシー(旧態依然)な組織ほど各々の部門内で解決しようとしがち、部門内に抱えがちでうまくいかない。IT部門も他部門との交流がなく、彼ら/彼女たちのテーマや課題に気づかない。興味関心すらない。極めて不健全なうえにもったいない。

 2021年初めてとなる今回の「IT職場あるある」では、総務・人事・購買などの管理部門のキーワードにフォーカスし、IT部門とのコラボレーションでどのように解決するかをひも解いてみたい。

IT部門2.0とのコラボレーションで解決する課題
(出所:あまねキャリア工房)
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総務のキーワード:「ABW」

 「ABW」とはActivity Based Workingの略だ。仕事の特性や内容に合わせて、働く最適な場所や環境を選ぶ働き方を示す。ABWは総務部門が取り組むべきキーワードとして、近年注目されている。

 ABWの取り組みの具体例を挙げる。

  • ・作業に集中できるよう、オフィスの一角にパーティションで区切った集中ブースを設ける
  • ・テレワークしている人とWeb会議をしやすいよう、防音対策を施した個室スペースを設ける
  • ・アイデアが浮かびやすいよう、オープンなカフェスペースや図書コーナーを設ける
  • ・リフレッシュできるよう、お菓子コーナーを設けソファーを設置する
  • ・雑談が生まれやすいよう、ゲームコーナーを設ける
  • ・勉強会や発表会を行いやすい空間を設ける
  • ・事業所外での業務合宿やワーケーションを推奨する

 これらの多くは、総務部門単独では成し得ない。無線LAN環境の構築、大型ディスプレーやサイネージの設置、リモートワークのためのモバイル環境の提供やルール整備などはIT部門の出番である。ABWはIT部門とのコラボレーションなしには実現できないのだ。

 経営者から「ABWをやれ」と言われ、総務部門の担当者が頭を抱えているかもしれない。何をしたらよいか分からずあたふたしているかもしれない。IT部門のあなたから声をかけ、ITで実現できるABWを提案してみてほしい。「それ、ウチ(IT部門)とコラボすれば実現できますよ」と。総務部門とIT部門の、ココロの距離も縮まるはずだ。

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