AI(人工知能)がAIを開発する技術の開発が進んでいる。米グーグル(Google)は何でもこなせる「万能AI」を狙う。

 米グーグル(Google)は野心的なAI(人工知能)開発計画を明らかにしている。同社のシニアフェローでソフトウエア開発のリーダーを務めるジェフ・ディーン氏は2019年7月に来日した際、1つの機械学習モデルで数百~100万種類のタスクを処理する「万能AI」の開発を進めていると明かした。

米グーグルが開発する「万能AI」のイメージ
「万能AI」を目指す取り組みも始まる
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米グーグルのジェフ・ディーン シニアフェロー
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 その驚くべき開発法は、1つのモデルに画像認識や音声認識など様々なタスクを学習させるというものだ。そうして万能AIのモデルを作り、100万種類を超えるタスクに対応することを目指す。学習していない未知のタスクに対しては、100万種類の学習済みタスクとの類似性からどう対処すればよいかを判断する。

 グーグルは2017年6月に発表した論文「One Model to Learn Them All」で、1つのモデルに8種類のタスクを段階的に学習させていったところ、学習したタスクの数が増えるほど一部のタスクの精度が上がり、各タスクの精度に悪影響が出なかったことを検証によって確かめたと記している。グーグルは学習するタスクの種類を増やしていくことで万能AIを目指す。

 「AIが人間に頼らずAIを開発する」「万能AIが登場する」と聞くと、AI脅威論を想像するかもしれない。しかし現実はそう単純ではない。AIがAIを開発する技術には、現時点でまだ限界があるためだ。

 例えば現時点で自己教師あり学習を適用できるのは、画像や音声、文章などデータ内に存在する規則性を抽出しやすいものに限られている。例えば人間が作成した文章には文法という規則性が存在する。

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