見積書や請求書に利用できる金額計算のひな型をExcelで作成した。もちろん単価と数量を入れれば、合計と消費税込みの金額を自動的に算出してくれる(下図)。
ひな型の作り方はこうだ。D2の「金額」は「=B2*C2」とし、「単価」に「数量」を掛けて金額を算出している。この数式をD8までオートフィルした。また、D9は「=SUM(D2:D8)」として「金額」の「小計」を計算している。D10は、「=D9*0.1」として「消費税」を計算し、さらにD11は「=D9+D10」として「合計」を表示した。
「単価」と「数量」に値を入力すると「金額」が自動的に算出され「小計」「消費税」「合計」を計算できる。
目障りな「0」を何とかしたい
このような計算書で気になるのが「0」の存在だ。「金額」や「小計」、「合計」のセルにはあらかじめ数式が入力されている。例えばD2の場合、「=B2*C2」だが、いずれのセルも空白のため、Excelは「0」だと判断して「0」を返す。もちろんこれを印刷すると「0」も印字されてしまう。次のようにIF関数を使って「0」が表示されないようにしよう。
IF関数 論理関数
=IF(論理式, 真の場合, 偽の場合)
値または数式が条件を満たしているかどうかを判定する。
①論理式 真または偽のどちらかに評価できる値または式を指定する。 ②値が真の場合 論理式が真の場合に返す値を指定する。 ③値が偽の場合 論理式が偽の場合に返す値を指定する。「論理式」に入力した「C2=""」の「""」は、「"(ダブルクォーテーション)」を単純に2度打ったものだ。これで「空白」を意味する。つまり「C2(数量)が空白セルならば」という意味だ。
また、「真の場合」も「""」となっている。つまり、「C2が空白セルなら、D2(金額、数式を入力したセル)も空白にせよ」という意味になる。
さらに、「偽の場合」、つまりC2が空白セルでない場合、「B2*C2」を実行する。現在は、「数量」に何もデータを入力していないから、「金額」の「0」は非表示になったわけだ。