SIMとは携帯電話事業者のネットワークに接続するために必要な情報(プロファイル)を記録したICチップのこと。Subscriber Identity Moduleの略。ICカードの形で、携帯電話やスマートフォンに挿入して使うのが一般的である。

 SIMには3種類の識別番号が、暗号化キーなどと一緒に記録されている。具体的には、「IMSI(International Mobile Subscriber Identity)」「MSISDN(Mobile Subscriber Integrated Service Digital Network Number)」「ICCID(Integrated Circuit Card ID)」の3つである。

SIMの概要
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 このうち、IMSIはユーザーに割り当てられる15桁の識別番号で、携帯電話事業者のネットワークに接続するための認証に使う重要な情報だ。

 MSISDNは090/080/070などで始まる携帯電話番号で、通常15桁以内である。ICCIDはSIM自身のシリアルナンバー。桁数は19桁か20桁。SIMのベンダーが何らかの情報を付与するために使う。

IoT向けの「eSIM」が登場

 最近は「eSIM」と呼ぶ新しいタイプのSIMが登場している。

eSIMの概要
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 従来のSIMは携帯電話事業者の施設などで専用システムを使いICカードにプロファイルを記録する。それに対してeSIMでは、携帯電話事業者の通信ネットワーク経由で、ユーザーの手元にある機器のICチップにプロファイルを書き込む。

 eSIMのメリットは、通信を利用したい場所ですぐにSIMを有効にできることだ。例えば海外に出かけた際に現地の携帯電話事業者の情報を空港で書き込んで、すぐに通信できるようになる。

 eSIMが特に注目されているのは、IoT分野での活用だ。eSIMなら、抜き挿しするICカードではなく、IoT機器のICチップとしてあらかじめ組み込んでおける。

 実際の現場に配置した後に携帯電話網経由でプロファイルを書き込めば、SIMが有効になってすぐに通信できる。システムの柔軟な構築や運用が可能になるのに加え、ICカード用のスロットを必要とせずコストも削減できる。