テレワークでテキストチャットとWeb会議という2つのツールを使い、どのようにマネジメントをしたらよいか。ITの現場のリーダーが実践で培ったノウハウを解説する。
「テキストチャットで簡潔な表現のメッセージを入力すると、素っ気なくぶっきらぼうに見える。いつの間にか部下を精神的に追い込みかねない」。ITベンダー、サイダスの吉田真吾取締役CTO(最高技術責任者)はこう警鐘を鳴らす。
テレワークでのコミュニケーションで最も多用するのがテキストチャットだ。メールよりもカジュアルなツールだけに、「はい」のような簡潔な表現にすると冷たい印象を与えるのだという。「意に反して怒っている印象を与えることもある」(吉田CTO)。
そこで吉田CTOは自分の気持ちや和やかな雰囲気が伝わる表現を心掛けている。「ありがとう」「助かります」のような感謝の言葉を入れる、絵文字やいいねマークを使う、語尾を「!」「ー」「w」にするといった具合だ。
京王電鉄の虻川勝彦デジタル戦略推進部長はテキストチャットで自分宛ての書き込みがあったら、すぐに「いいね」などのリアクションをしている。「すぐにリアクションすることで、メッセージを見逃していないことを伝えられる。さらに部下一人ひとりとの間で常につながっているという連帯感や安心感が生まれる」(虻川部長)からだ。
ITベンダー、アイレットの西田淳Rackspace事業部長も、テキストチャットが与える冷たい印象に注意を払っている。テキストチャットをしていて、部下にダメ出しや注意をする必要が生じたときは音声通話に切り替えるという。「テキストチャットでダメ出しをすると、相手は必要以上に強く受け止めがちだ」(西田事業部長)。
Web会議で重要な事前準備
テレワークではテキストチャットと並んで、Web会議も多用する。複数の人が参加するWeb会議は仕切り方が難しい。現場のリーダーはどのような点に気を付けているのか。
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