IDC Japanは2020年9月、2019年~2024年の国内パブリッククラウドサービスの市場予測を発表した。2020年の前年比成長率は、約25%であった2019年よりも低い15.3%にとどまり、予想売上額は1兆89億円となった。

(出所:123RF)
(出所:123RF)

 成長率は2021年以降に持ち直し、2019年~2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は18.6%で推移する。2024年の同市場の規模は、2019年の2.4倍に当たる、2兆567億円へと拡大すると予測した(図1)。

図1●国内パブリッククラウドサービス市場売上額予測、2019年~2024年
図1●国内パブリッククラウドサービス市場売上額予測、2019年~2024年
[画像のクリックで拡大表示]

 2019年に大きな成長を見せた国内パブリッククラウドサービス市場だが、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を受け、成長が鈍化している。「テレワークの導入」「デジタルビジネスの強化」など眼前の業務課題を解決するためにパブリッククラウドサービスを活用する企業が増加した一方で、IT投資を抑制し、新規導入プロジェクトを遅延させた企業が多くあったためだ。

 米Microsoftの「Microsoft Teams」や米Zoom Video Communicationsの「Zoom」などテレワーク関連アプリケーションの導入は大きく伸びたが、新規プロジェクトの遅延をカバーするには至っていない。大きく伸びたアプリケーションには9月まで無料という制約付きのものもあり、導入数が多い割に売り上げが積み上がらないという側面もある。

 パブリッククラウドサービスには、SaaS(Software as a Service)、PaaS(「P」はPlatform)、IaaS(「I」はInfrastructure)などがあるが、いずれもCOVID-19による新規プロジェクト遅延の影響を受けている。

 それでも2021年には景気が回復基調に入り、2020年の反動もあって、それを上回る成長を見せるだろう。それ以降も企業のパグリッククラウドの活用意欲は衰えず、成長は安定的に続くと予想している。ただし、システム開発を引き受けるSI事業者やユーザー企業自身に人材不足が発生し、需要に供給が追いつかない可能性はある。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。