コンピューターネットワークでは、データを「セグメント」「パケット」「フレーム」といった単位に分割してやりとりする。それぞれ異なる通信プロトコルで定義された単位である。セグメントはTCP、パケットはIP、フレームはイーサネットで使う。
一般的なLANはイーサネットでつながっている。そうしたLANの境界を越えてつながるようにするのがIPの役割だ。TCPはエラー制御や通信相手のアプリケーションの指定などを担当する。
アプリケーションがデータを送ろうとすると、データは分割されてTCPセグメントが作られる。そこからIPパケットが組み立てられ、IPパケットからイーサネットフレームが形成される。これがネットワークに送り出されて通信相手に届くと、逆の順番でデータが取り出される。
セグメントとパケット、フレームには、それぞれヘッダーと呼ばれる制御情報が付加される。
TCPのヘッダーには、宛先と送信元の「ポート番号」が記述される。ポート番号はアプリケーションを識別する番号だ。
IPパケットのデータ部分にTCPセグメントが格納される。IPパケットのヘッダーには宛先と送信元のIPアドレスが入る。IPアドレスはネットワークにつながった機器の場所を示す。
IPパケットを運ぶのがイーサネットフレームだ。フレームのヘッダーには、宛先と送信元を示すMACアドレスが記されている。MACアドレスは機器固有で、製品出荷時点で決められている。LAN外の機器にデータを送る場合は、中継役を担うルーターのMACアドレスが指定される。
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