テレワークが広がり、これまで集合型で実施されていた説明会や研修もオンライン化が進んでいます。社内のオンライン説明会で話をしてほしいと言われた、顧客向けの講習会をオンラインで実施しなくてはならなくなった、といった人も少なくないでしょう。緊急事態宣言の延長によって、こうした状況に遭遇する人はますます増えそうです。

 筆者は、さまざまな企業で研修講師を務めています。これまで多くの研修を担当してきましたが、対面での実施が基本でした。外資系企業での勤務経験があるためテレビ電話会議などには慣れていましたが、独立して研修講師を手掛けるようになってからは、研修の事前打ち合わせも対面で実施してきました。ましてや研修自体をオンラインで実施するようになるとは、2020年の1月まで思っていませんでした。

 それが2月以降一変しています。筆者はこれまでに、10種類もの研修をオンラインで実施しました。従来の集合研修と同じような成果が出せるのかと内心不安もありましたが、実際は筆者も驚くような結果になりました。これまでより短い研修時間で、これまでよりも受講者の満足度が上がったのです。

 集合研修を長く手掛けてきた講師としては皮肉な結果にも思えますが、オンラインによって研修効果をより高められることを確信しています。ただし、集合型の研修をそのままオンラインに置き換えてもうまくいきません。オンラインに対応させるために、新たに組み立て直すことが必要です。

 本特集では筆者の経験を基に、集合型の説明会や研修をオンライン化する際のコツを解説します。今回は、実施前の企画・準備段階ですべき工夫を解説します。

集中力が途切れないオンライン研修とは

 筆者がオンライン研修の企画・準備に当たって工夫したポイントは、大きく3つあります。

  1. 研修時間を短縮する
  2. 資料やテキストは事前に配布。事前課題も用意する
  3. 意見交換やディスカッションの時間をこまめに設ける

 1の研修時間から説明します。筆者は研修をオンライン化するに当たって、実施時間を短縮できないかをまず考えました。

 オンラインでは、集合型よりも参加者の集中力が続きにくいといわれています。講師や説明者が目の前で話すのに比べて、画面の向こうで話しているのを聞くのはどうしても単調に感じがちです。集合型なら他の参加者の反応も見られますが、オンラインではそれも分かりません。

 そこで筆者は、5時間の研修を3時間に短縮しました。特に重要なポイントを洗い出して圧縮し、短時間で説明できるようにしたのです。

 しかし、それだけでは2時間も削減できません。加えて実施したのが、2に挙げた資料・テキストの事前配布と、事前課題です。

 資料・テキストを前もって配布しておけば、研修が始まる前にある程度読んできてもらうことが可能です。ただし「読んできてください」と言っても、全員が目を通してきてくれるわけではありません。そこで、事前課題を課します。事前課題に取り組むためにはある程度テキストの中身を読む必要があるからです。

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