研修や説明会をオンラインで実施する際、リアルタイムに配信したり参加者同士のやりとりを可能にしたりするためにオンライン会議システムが使われます。テレワークの広がりに伴ってオンライン会議システムの脆弱性に関する報道も増え、セキュリティーを気にしている企業は少なくありません。
最近では、「Zoom爆撃」という言葉も話題になりました。急速にユーザーを増やしているオンライン会議システム「Zoom」では、会議ごとに発行されたURLにアクセスすることで会議に参加できます。このURLに不正にアクセスした乱入者が、不適切な音声や映像を流して会議を妨害するといった行為が問題になりました。
Zoomの無料版を題材に、オンライン研修・説明会を安全に実施するためのポイントや役立つ機能を見ていきましょう。本記事執筆時点での最新版(5.0.2)を基に解説します。
複雑なパスワードを設定する
まずはミーティングの設定時。最初に押さえておきたいのが、最新版を利用することです。Zoomはこのところ、セキュリティー向上をはじめとしたアップデートを頻繁に実施しています。脆弱性の修正のほか、より安全に使うための初期値の変更なども含まれています。既にインストール済みの場合も、最新版にアップデートしてから使いましょう。自分だけでなく、参加者にもそれをきちんとアナウンスします。
ミーティングの設定時は、「ミーティングパスワードを必要とする」にチェックを入れて有効にします。以前は初期設定で無効になっていましたが、現在は有効に変わっています。パスワードには数字が入力されていますが、英字や記号を組み合わせるなど推測されにくい文字列に変更することも可能です。
待機室を有効活用する
ミーティングの設定時は、「待機室」の設定も確認しましょう。Zoomの「ミーティングオプション」に「待機室を有効にする」という項目があります。これにチェックが入っていることを確認しましょう。