2020年5月、Windows 10の大型アップデート「Windows 10 May 2020 Update」の配信が始まった。本特集では主要な新機能や変更点を解説する。

 Windows 10上でLinuxを起動できる「Windows Subsystem for Linux(WSL)」は、今回のアップデートでWindows Subsystem for Linux 2(WSL 2)となった。主な変更点を見ていこう。

注:本記事はプレビュー版であるWindows 10 2004 Build 19041.207を基に執筆しており、通常のWindows Updateでリリースされる版とは異なる可能性がある。

 WSLは2017年10月にリリースされた「Windows 10 Fall Creators Update」で正式にサポートされた。Microsoft Storeから好みのLinuxディストリビューションをダウンロードし、通常のLinuxとほぼ同様の環境を手軽に構築・利用できる。

WSLにより、Windows 10上でLinuxディストリビューションを手軽に利用できる
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 同バージョンをWSL 1とすると、WSL 2は主にファイルシステムのパフォーマンスとシステムコール(OS機能の呼び出し)の互換性が向上した。

 米マイクロソフト(Microsoft)はWSL 2のファイルシステムのパフォーマンスについて、ZIP形式で圧縮されたファイルをWSL 1と比較して最大20倍速く解凍できると説明している。

 さらにWSL 2では、すべてのシステムコールとの互換性が確保された。このため、LinuxディストリビューションがサポートしているDocker(OS上で区切られたアプリケーション動作環境である「コンテナ」を実現するソフトウエア)を通常通り起動できる。WSL 1には互換性がないシステムコールもあり、特定バージョンのDockerのみ起動可能だった。

WSL 1とWSL 2の解凍速度の比較結果。Linuxカーネルのソースコードの解凍はWSL 1が約159秒だったのに対し、WSL 2は約25秒と約6倍速く解凍できた。Surface Pro 4(CPU:Core i5、RAM:4ギガバイト、HDD:SSD 128ギガバイト)で検証した
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 WSL 2はWSL 1を置き換えるものではなく、共存が可能である。LinuxディストリビューションごとにWSL 1もしくはWSL 2のどちらで動作させるかを変更できる。任意のタイミングでWSL 1とWSL 2を切り替えることも可能になっている。

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