SBIホールディングスが「第4のメガバンク構想」の実現に突き進んでいる。同構想の要が、提携する地銀に提供する共同利用型の勘定系システムだ。経営不振にあえぐ地銀に新たな選択肢が浮上した。

 「暴利をむさぼっている」。SBIホールディングスの北尾吉孝社長は、地銀に勘定系システムなどを提供するIT企業に対して、こう憤る。

 新型コロナウイルスの感染拡大や低金利、少子高齢化を背景に、地銀の苦境は鮮明だ。例えば、SBIと資本業務提携した島根銀行の本業の稼ぐ力を示すコア業務純益は、2020年3月期まで4期連続の赤字。業務粗利益に対する経費の割合を示す経費率は100%を超えている。

 特に地銀に重くのしかかっているのが、勘定系システムの維持コストだ。地銀のITコストは上位行で年間100億円規模、中位行で同50億円規模で、そのうちの3割を勘定系システムの維持コストが占めるといわれる。

 一般に7~10年ごとに訪れ、数十億円にも上る勘定系システムの契約更新費用も重荷だ。「地域金融機関にとって、勘定系システムの更新費用が耐えられない金額になっている。これをいかに引き下げるかが大きなテーマだ」(北尾社長)。

 今は地銀の多くがNTTデータや日本IBMなどが提供する勘定系システムの共同利用サービスを使う。最大手は地銀向けで約4割のシェアを握るNTTデータで、日本IBMや日本ユニシスなどが後を追う構図だ。どうしてもIT企業主導になりがちで、「新常態」の実現に向けて、スピードや柔軟性が追いつかなくなってきた。

図 地銀の勘定系システム共同化の主な構図
SBIが地銀共同化の新興勢力に(画像提供:SBIホールディングス(左下)、写真:北山 宏一(右下))
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