脱ハンコが進まない原因は法制度にある――そんな言い訳はもはや通用しない。必要な法制度やサービスは既にある。今や経営者の無理解こそが最大の壁だ。コロナ禍を機に、ハンコをなくして業務の効率を高める改革が相次ぎ始まった。

 テレワーク中なのに紙の書類にハンコを押すため出勤しなければならない――。コロナ禍による緊急事態宣言のさなか、多くの企業でこんな事態が起きていた。それに伴いITツール購入の問い合わせが殺到した企業がある。シヤチハタだ。

 シヤチハタは企業が社内の電子決裁でPDFファイルなどにデジタル技術で押印できる「パソコン決裁Cloud」を電子印鑑1個当たり月額100円(税別)で販売している。

シヤチハタの電子決裁クラウドサービス「パソコン決裁Cloud」の画面例
(出所:シヤチハタ提供の画像を日経コンピュータが加工)
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 シヤチハタは2020年6月末までの期間限定でパソコン決裁Cloudを無料提供した。5月末までに新規申し込みが25万件を超えたという。

 ユーザーには大企業も多い。「紙での運用を変えずに文書を回覧・承認できる点が評価されている」(シヤチハタの小倉隆幸システム開発部長)。

 いつ誰がどの文書に押印したのかはシヤチハタのクラウドで管理する。印影をクリックすれば押印の順序などが確認できる。管理者の操作も記録する。

 社内の電子決裁で作成したPDFファイルなどを他社とやり取りする際には、シヤチハタが提携している米DocuSign(ドキュサイン)の「電子署名」を別途利用できる。PDFに付加した電子署名の情報を見れば、作成者が誰か、内容が改変されていないかを確かめられる。

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