大成建設は下請けとの見積もりや請求・支払いなどのやり取りをデジタル化した。サントリーも卸や小売り、飲食店との取引をデジタルで進める。取引の工程全体をデジタル化する3つのポイントを解説する。

 請求書や納品書、検収書に押印し郵送する。そんな商習慣によって企業の社員は出社を余儀なくされる。これがテレワークを阻害する大きな要因の1つとなっている。

 ハンコをなくすには、契約だけではなく、見積もり依頼・回答や請求・支払いなどの手続きもデジタル化する必要がある。その代表的な手段の1つは、取引関係にある企業同士が1つのEDI(電子データ交換)システムを利用することだ。典型例は建設業界に見られる。

 大成建設は広範な取引をカバーする汎用の電子調達システム「SUPER-TRIO」を運用し、下請けやグループ企業との取引で利用している。

大成建設が運用する汎用電子調達システム「SUPER-TRIO」の機能
見積もりから請求・支払いまでの機能を統合
[画像のクリックで拡大表示]

 SUPER-TRIOでは、大成建設が取引ごとに契約金額に応じたシステム利用料を取引先から徴収する(利用料は非公表)。それでも大口の取引先はほぼSUPER-TRIOでの取引に移行済みだという。2019年の実績では、年間3万3000件あった全取引の93%弱でSUPER-TRIOを使い、契約書まで電子化した比率は57%弱に上る。

 大成建設によると、コロナ禍によって、取引割合が低かったり小口だったりする取引先にも導入の機運が高まっているという。「取引先で経理部門や法務部門の出社をどう減らすかが課題として急浮上している」(大成建設の岩元俊輔社長室情報企画部コンサルティング室課長)ためだ。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。