経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。三菱地所は、独自の組織体制でDXを推し進めている。

 三菱地所は2020年1月に「長期経営計画2030」を発表し、成長戦略の1つに人工知能(AI)やロボットなどの最新技術を活用した「ノンアセット事業の強化」を掲げた。

 「当社はこれまで(不動産による)アセット事業で成長してきたが、日本の人口が減少する中、今後もアセット事業だけで稼ぐのは難しい。ノンアセット事業の強化が必須であり、それにはDXが不可欠になる」と、三菱地所の太田清DX推進部長はDXに力を注ぐ理由を説明する。

三菱地所の太田清DX推進部長
三菱地所の太田清DX推進部長
(撮影:日経クロステック)
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 同社は2019年4月、DXの専門部署「DX推進部」を立ち上げた。もともとは経営企画部内にDXの推進組織を設けていたが、IT部門とのより密な連携が必要と判断し、2つの組織を統合し部署として独立させた。

 「各部署の20~30代の若手エースを兼務でDX推進部にも所属させ、事業部ごとにDXを推進できる体制を整えている」と太田部長は同社におけるDX推進の特徴を説明する。DX推進部に所属する約50人の社員のうち半数強が他部署との兼務者だという。「業務に詳しい事業部の担当者がDXのかじ取りを担い、技術的な側面をDX推進部が支えるというCoE(センター・オブ・エクセレンス)体制でDXを推進している」(太田部長)。

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