経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。ブリヂストンはDXの専任組織を立ち上げ、従来のモノ売り事業からの脱却を図っている。

 「DX(デジタルトランスフォーメーション)抜きに価値創造なし」――。ブリヂストンは2020年7月の「中長期事業戦略構想」説明会で石橋秀一CEO(最高経営責任者)自らこう発信するなど、経営トップ主導のもとDXを強く推進してきた。

 同社は2019年、主力商材のタイヤを売り切りではなくサービスとして提供していくためのビジネスプラットフォーム「Bridgestone T&DPaaS」を立ち上げた。「タイヤというモノを売る会社から、ソリューションを売る会社への進化を目指す」と、高城知行執行役員Bridgestone T&DPaaS戦略担当は説明する。

ブリヂストンの高城知行執行役員Bridgestone T&DPaaS戦略担当
(撮影:日経クロステック)
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 ブリヂストンは2019年に欧州子会社を通じて約9億1000万ユーロで、車両データの管理ビジネスを手掛けるオランダ・トムトムテレマティクス(TomTom Telematics、同年10月に社名をWebfleet Solutionsに変更)を買収。同社の技術を中核に据え、データを活用するソリューション事業を強化する狙いだ。

 Bridgestone T&DPaaSは、多様なモビリティーシステムとブリヂストンをつなげる、データ活用のプラットフォームである。ブリヂストンがこれまで培ったタイヤ・ゴム事業の知見やデータに外部の多様なデータを組み合わせることで、顧客に新たな価値を提供していく狙いがある。

 例えばタイヤにセンサーを取り付け、空気圧や温度、摩耗状況などの情報を収集し、これに車両の走行データを組み合わせれば、パンクや破損などの運行トラブルを未然に防ぐことが可能となる。

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