経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。ヤマハ発動機はDXの取り組みによってIoT(インターネット・オブ・シングズ)バイクを製品化した。基盤の整備と基幹系システムの刷新がDX推進の「両輪」となっている。

 ヤマハ発動機は「2030年までに全ての製品をコネクトする」というビジョンを掲げ、ネット接続による製品の変革を進めている。

 2020年2月にIoT技術を適用したコネクテッドバイク「NMAX」を戦略市場のインドネシアで発売した。2021年までに全世界で年間20万台以上のコネクテッドバイクを市場に供給する計画だ。

ヤマハ発動機のコネクテッドバイク「NMAX」のIoTサービス
ヤマハ発動機のコネクテッドバイク「NMAX」のIoTサービス
バイク車両の状態をスマホ表示(写真提供:ヤマハ発動機)
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 NMAXは利用者のスマートフォンとBluetoothで接続し、走行距離やエンジン回転数などの車両データを送信する。利用者は専用スマホアプリ「Y-Connect」からエンジンオイルの状態や燃費の推移をグラフなどで確認できる。故障が起きるとスマホアプリにアラートを表示し、故障した日時や車両位置を販売店など事前に登録した連絡先に自動でメール通知できるようにした。

 さらにスマホアプリによって車両データをヤマハ発動機のコネクテッド製品向けデータ基盤に送信する。データ基盤は米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)のクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」上で稼働している。

 今後、蓄積したデータを分析し、故障の原因分析やコスト削減、商品企画などに生かす。最新のファームウエアや制御プログラムをネットワーク経由でバイクにインストールする「OTA(Over The Air)」機能の提供も目指す。

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