小さいIT会社zoozoo社に勤めるプロマネの宇佐木さんは、若い頃のテキトー癖が抜けず、プロジェクトを炎上させてばかりいますが、まったくめげません。そんな宇佐木さんにも、一人だけ苦手な顧客がいます。ドクノカワ商会の鳥蕪戸さんです。鳥蕪戸さんは、まったく話が通じないため、いつもは舌鋒鋭いSEの虎岡さんも同じく苦手と感じているようです。

宇佐木 トラちゃんこの記事見て。

SE虎岡 何?Zootech News?

宇佐木 「RPAはオワコン(終わったコンテンツ)」って「メジロ将軍のIT日記コラム」に書かれてるよ。

SE虎岡 あー。このメジロ将軍って人、何でもオワコンって言うの好きだよね。スマホもTwitterもFacebookもオワコン呼ばわりしてたような気がする。

宇佐木 Pythonや機械学習にもダメ出ししてたよ。

SE虎岡 ある意味すごいな!!まあ、確かに若干ユーザー数が減っている時期に、そういうことを言っているわけだけど。

宇佐木 Pythonなんてその後流行りだしたしね。

SE虎岡 こんなの無視したらどうかな。この人こそオワコンだろうよ。

宇佐木 でも、鳥蕪戸さんが好きなんだよね……。メジロ将軍のコラム。

SE虎岡 鳥蕪戸さんって、ドクノカワ商会の鳥蕪戸さん?!

宇佐木 ちょうど鳥蕪戸さんから、倉庫システムへの入力をRPAで自動化する案件の見積もりを出してくれって言われてるでしょ?なんか無くなりそうな予感……。

SE虎岡 鳥蕪戸さんの案件は、炎上しやすいから、流れたら流れたでいいんじゃないか?

宇佐木 うーん。RPA案件に興味があったからやりたかったんだけど……。うまく行ったら、オサカナ水族館にも似たようなのを売り込めそうだし。

SE虎岡 やるとしたら誰が担当するの?

宇佐木 ハシヒロさん。この間、会った時に興味ありますって言ってた。

SE虎岡 ハシヒロさんは何でも「興味ありますネッ」って言う人だよ。

宇佐木 まあ、最悪の場合、僕とかトラちゃんがチャチャっと組んでもいいし。このRPAツールだったら、プログラマじゃなくても組めるしね。

SE虎岡 やだよ!俺は忙しいよ!鹿野君にやらせなよ。あ、でもあんまり複雑だと、鹿野君じゃキツイか。

宇佐木 複数作らなきゃいけないけど、モノ自体は結構シンプルで単純。鹿野君は普段の業務でもRPAツールを使ってるみたいだから、設計あたりをちょっと教えれば大丈夫だと思う。

図29-1 メジロ将軍はなんでもオワコン(終わったコンテンツ)と言ってしまうコラムニスト
図29-1 メジロ将軍はなんでもオワコン(終わったコンテンツ)と言ってしまうコラムニスト
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 今回は、RPAのお話です。RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、「ロボットによる事業プロセスの自動化」を言います。

 宇佐木さんと虎岡さんは、「最悪の場合は、鹿野君に任せよう」などと言っていますが、鹿野君は、プログラマではありません。RPAは、プログラミングができなくても、扱えるのかどうかを含め、解説していきましょう。

RPAってなんだろう

 労働人口の減少が問題になってもう随分経ちます。現在の労働人口の問題は、若年者人口の減少だけでなく、就職氷河期に採用を絞ったことにも起因するのですが、原因を追及しても今すぐの解決は難しいでしょう。そこで、注目されているのがRPAなのです。

 簡単に言うと、「デジタルレイバー/ワーカー(デジタルな労働者)」や「デジタルワークフォース(デジタルな労働力)」などと呼ばれるロボットを作成して、人間の労働を代行させるものです。

 人間が足りないから代わりにロボットを雇っちまえ!ということですね。ただし、このロボットは、どら焼きが好きでもなければ、大作少年に操られるわけでもありません。鉄やオリハルコン製ではなく、パソコンの中で動くソフトウエア・プログラムのロボットです。

 RPAのロボットは、ユーザーがRPAツールと呼ばれるソフトウエアを使い、プログラミングして、どう動かすかを設定します。Automation AnywhereやUiPath、WinActorなどの名前を聞いたことはないでしょうか。これらのソフトウエアがRPAツールです。

 プログラミングと言っても、そんなに難しいものではありません。ほとんどは、ブロックのようなパーツを、ドラッグ&ドロップで並び替えるなどの手段で作成できます。得体の知れないハッカーが、暗い部屋でパチャパチャやるようなものではありません。

 子供の学習によく使われるプログラミング言語であるScratchをご存知の方は、それを思い浮かべてください。形は違いますが、グラフィカルに操作して作成します。ですから、ExcelのマクロやAccessに挫折した人でも、簡単に始めやすい特性があります。

図29-2 RPAのロボットとは
図29-2 RPAのロボットとは
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