新型コロナウイルスの感染拡大を受け、デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む企業が増えている。ここで多くの企業が直面する課題が人材育成である。先進企業はどのような方法でDX人材を育てているのか。改革の進展に伴い、DXの推進部門やIT部門の役割も変わり始めた。

 人材育成が課題であることは、アビームコンサルティングが2020年10~11月に実施した「日本企業のDX取り組み実態調査」でも明確になった。同調査でDX成功企業と失敗企業の達成度合いを比較分析した結果、最も差が大きかったのが「全社員へのデジタル教育」だった。

 アビームコンサルティングの斎藤岳戦略ビジネスユニット長執行役員プリンシパルは「DXで成果を上げるには、現場をしっかりと巻き込むことが重要である」と指摘する。

アビームコンサルティングの斎藤岳戦略ビジネスユニット長執行役員プリンシパル
(撮影:井上 裕康、以下同)
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 全社員へのデジタル教育を重視するのがSOMPOホールディングスだ。同社でグループCDO(最高デジタル責任者)を務める楢崎浩一執行役常務は「『ABCD』は最低限のたしなみだ」と強調する。Aは人工知能(AI)、Bはビッグデータ、CはCX(顧客体験)開発、Dはデザイン思考を指す。

 「ABCDのスキルを持つスーパーマンにしよう、ということではない。読み書きソロバンのイメージで、基本的なスキルとしてデジタル化の素養を身につけておくべきだ」。楢崎氏はこう力を込める。

SOMPOホールディングスでグループCDOを務める楢崎浩一執行役常務
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