テレワークを中心とした新しい働き方を進めていく上で忘れてはならないのが、社員の心身のケアだ。出社勤務に比べて健康状態の把握が難しくなるからだ。各社は、社員に向けたアンケートの実施や、カウンセリングなどの支援制度の拡充に取り組んでいる。

テレワーク下で社員の健康を維持するための取り組み例
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アンケートで不調を探る

 アンケート調査を社員のケアに生かしているのがヤフーやイーブックイニシアティブジャパンだ。

 ヤフーは2020年3月以降、在宅勤務に取り組む全社員に向けて、体調や生産性などに関するアンケート調査を定期的に実施している。特に在宅勤務の指示を出した2020年4~5月にかけては毎週実施した。

 ヤフーの金谷俊樹コーポレートグループピープル・デベロップメント統括本部コーポレートPD本部長は「社員の生産性が低下していないかを調べるのと併せて、在宅勤務上の不具合があればすぐに改善できるように毎週、調査を実施していた」と話す。調査の結果、生産性の低下や大きな不具合は見られなかったが、社員の運動量が減っていることを把握でき、自宅でできるフィットネスをイントラネットで紹介するというフォローにつなげられたという。

 イーブックイニシアティブジャパンでは、テレワークを続けている社員に向けて毎月実施しているアンケート調査で、「寝つきがいいか」「食事を決まった時間に取れているか」といった体調や生活習慣に関する質問を盛り込んでいる。「勤怠データと照らし合わせてみるなどして、社員の不調を捉えていきたい」と、同社の今井輝夫執行役員コーポレート本部長は説明する。

 相談体制を整備する動きも出てきている。ぐるなびは2020年7月、心理カウンセラーによるオンライン相談体制を整えた。業務部門や人事部門とは独立した形で運用している。「オンラインなので、カウンセリングルームを出入りするところを見られるといった心配なく社員は気軽に利用できる」と小島光成人事部部長はメリットを語る。

 日立製作所も産業医などによるリモート相談窓口を設置した他、国内で働く外国人の社員と家族に向けて、医療機関の紹介や予約、電話での通訳など、16カ国語で医療関連の支援体制を整えている。

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