「若手の部下が思いもよらぬ間違った仕事の仕方をしていることがあり、がく然とする」「なかなか自分で考えて行動してくれず、ちょっとした問題が起こるたび仕事が停滞している」――。テレワークでの部下の仕事ぶりにこんな悩みを抱える上司が増えている。

 オフィスであれば、部下が上司や先輩社員の仕事ぶりを観察し、基本的な進め方を学んだり、良いところを取り入れたりできた。部下が問題にぶつかったとき、上司にすぐ相談したり、上司の側から気付いてフォローしたりすることもしやすい。しかしテレワークではそれが難しい。

 ではテレワークで、どのように部下を育成すればよいのか。取材から見えてきたポイントを解説する。

(出所:PIXTA)

 オフィスであれば、若手の部下は上司や先輩社員の仕事ぶりを間近に見られるのに加え、ノウハウや工夫を聞きやすい。日常的にOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を行うことになり、仕事の基本や上司・先輩のノウハウが自然と若手に伝わる。しかしテレワークではこうした学びの機会が大きく減る。若手の部下にとっては基本的な仕事の仕方さえ身に付きにくい。

 そこで富士通の木下祐史Mobilityソリューション事業本部第一システム事業部マネージャーは「知恵の輪会」を月次で開いている。業務のノウハウや工夫などを共有する場である。

 毎回、3人ほどのメンバーが普段の業務で工夫している点を説明する。内容はExcelの使い方やメールソフトのフォルダー分けなど様々だ。木下マネージャーは「ノウハウや工夫の共有だけでなく、メンバー同士のコミュニケーションの活性化に役立っている」と話す。このようなカジュアルなコミュニケーションの場を設けることで、若手の部下は上司や先輩に質問しやすくなる。

自律的に行動するようフィードバックに努める

 テレワークのマネジメントに詳しい、パーソルプロセス&テクノロジーの成瀬岳人ワークスイッチ事業部事業開発統括部部長は「フィードバック中心の育成に変えることが重要」と話す。テレワークでは緊密なコミュニケーションを取るのが難しく、上司が部下の業務を管理・サポートしつつ、手取り足取りの育成をするのは難しい。部下は自ら考えて自律的に行動することが求められる。

 自律的に行動するよう育成するため、成瀬部長は「例えばオンラインの商談が終わったら、その後すぐにフィードバックしている」という。部下に対して、この話は良かった、説明の順番に違和感があったなどをフィードバックとして伝える。こうしたフィードバックの繰り返しにより、部下は自ら考えて業務の仕方をアップデートしていく。

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