NTTドコモと小田急電鉄は、XR技術を活用した新たな街づくりイベント「XRシティ SHINJUKU」の第2期プロジェクトを2021年6月21日に開始した。東京・新宿を舞台にXRを活用した様々な取り組みを実施している同イベントから、一般向け「XR」の可能性と課題について探ってみたい。

VPSを活用したXRによるアートや謎解きを体験

 XRはVR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)などの技術の総称である。現在では様々なシーンでXR技術の活用が進みつつある。そのXR技術を街づくりに活用した取り組みを進めているのが、NTTドコモと小田急電鉄である。

 両社は2020年11月5日に「XRを用いた新宿の新たなまちづくりに関する協業契約」を締結。その取り組みの一環として、東京・新宿駅周辺を舞台に、XR技術を活用した街づくりイベント「XRシティ SHINJUKU」を展開している。その第2弾のプロジェクトを2021年6月21日に開始しており、8月8日まで開催する予定だ。

 このイベントでは専用のスマートフォンアプリを使い、新宿駅周辺の所定のスポットにスマートフォンをかざすことで、XR技術を用いた様々なアトラクションを体験できるというもの。アトラクションの1つは「キャラ」と呼ばれ、その場所限定のキャラクターが現実空間に現れたかのような体験ができ、人気アニメのキャラクターなどと会話することもできる。

「XRシティ SHINJUKU」の第2弾イベントでは、新宿駅周辺の特定スポットで専用アプリを起動し、スマートフォンをかざすと様々なコンテンツを楽しめる。写真は「キャラ」を体験しているところ。写真は2021年6月23日に実施された同イベントの体験会より(筆者撮影)
「XRシティ SHINJUKU」の第2弾イベントでは、新宿駅周辺の特定スポットで専用アプリを起動し、スマートフォンをかざすと様々なコンテンツを楽しめる。写真は「キャラ」を体験しているところ。写真は2021年6月23日に実施された同イベントの体験会より(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]

 2つ目は「アート&空間らくがき」で、現実空間と重ね合わせたアートを体験できるのに加え、現実空間に直接落書きしたりすることも可能だ。そして3つ目は「謎解き」で、ARで表示された内容と、現実にある看板などを重ね合わせたヒントを基に、出題された謎を解いていくというものだ。

こちらは「アート&空間らくがき」を体験しているところ。現実空間と重ね合わせたリアルなアートを楽しんだり、現実空間に落書きしたりもできる。写真は2021年6月23日に実施された「XRシティ SHINJUKU」の体験会より(筆者撮影)
こちらは「アート&空間らくがき」を体験しているところ。現実空間と重ね合わせたリアルなアートを楽しんだり、現実空間に落書きしたりもできる。写真は2021年6月23日に実施された「XRシティ SHINJUKU」の体験会より(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]

 これらのコンテンツを楽しむ準備として、指定のスポットにある風景に向けてスマートフォンのカメラをかざすよう、専用アプリから指示が出る。指定された風景にカメラをかざすことで位置を特定し、キャラクターなどを所定の場所にずれなく表示する仕組みとなっていることから、画像を基に位置を特定するVPS(Visual Positioning Service)に類する技術が用いられているようだ。

 NTTドコモのビジネスクリエーション部 XRビジネス推進 担当課長である奥村浩之氏に話を聞いたところ、具体的には米Google(グーグル)のAR技術「ARCore」を用いているとのこと。GoogleマップのARナビゲーション機能に近い仕組みが使われているものと考えられる。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。