メルカリ社は2021年7月28日、グループ会社のソウゾウを通じて、スマートフォンから簡単にネットショップを開設できる「メルカリShops」の試験提供を開始したとを発表。フリマアプリで培った基盤を活用してeコマースの支援事業に乗り出す姿勢を見せた。競争が急速に激化しているこの分野でどこまで存在感を発揮できるだろうか。

メルカリ社が新たに立ち上げた「ソウゾウ」は2021年7月28日に新事業説明会を実施し、新たに「メルカリShops」を立ち上げることを発表した
メルカリ社が新たに立ち上げた「ソウゾウ」は2021年7月28日に新事業説明会を実施し、新たに「メルカリShops」を立ち上げることを発表した
(出所:ソウゾウ)
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新事業開拓に苦しむメルカリ社が新たな施策を発表

 メルカリ社はスマートフォン向けのフリマアプリ「メルカリ」の成功でC2C(個人間取引)プラットフォームの大手となり、インターネットサービスの市場で大きな存在感を示す企業へと成長した。だが一方で、それ以外の事業では大きな成功を収められていないことが課題となっている。

 実際、2015年には新規事業を担うソウゾウを立ち上げ、地域コミュニティーの「メルカリ アッテ」やシェアサイクルの「メルチャリ」などいくつかのサービスを立ち上げてきた。だがこれらのサービスは成功につながらず、2019年にはスマートフォン決済サービス「メルペイ」などへの注力もあって、解散に至っている。

 一方のメルペイも、競争激化の末に事業が厳しい状況に追い込まれ、NTTドコモとの提携に活路を求めて生き残ることはできたが、市場での存在感が失われつつある状況だ。

 それでも同社の新事業開拓に向けた取り組みは継続しており、2021年7月28日には新たに設立した「ソウゾウ」(解散した旧ソウゾウとは異なる)が新事業説明会を実施。そこで発表されたのが新サービスのメルカリShopsである。

 メルカリShopsはネットショップを簡単に開設・運営できるeコマースプラットフォーム。大きな特徴の1つは、ネットショップの開設にパソコンは用いず、スマートフォンによる操作だけで簡単にショップを開設できること。メルカリに出品するのと同じ感覚でネットショップを用意できる仕組みである。

メルカリShopはスマートフォンからネットショップを開設でき、メルカリに近いインターフェースを採用していることからメルカリに出品する感覚で商品の販売や在庫管理ができるという
メルカリShopはスマートフォンからネットショップを開設でき、メルカリに近いインターフェースを採用していることからメルカリに出品する感覚で商品の販売や在庫管理ができるという
(出所:ソウゾウ)
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 そしてもう1つの特徴は、商品をメルカリのアプリ上で販売できること。メルカリのアプリに「ショップ」というタブが新たに設けられ、そこから商品を探せるのに加え、キーワード検索をした際にも一般ユーザーの出品物と並ぶ形で、ショップの商品が表示されるようになるという。

メルカリのアプリには新たに「ショップ」タブが設けられ、ここからメルカリShopで開設したショップの商品を見つけられるという
メルカリのアプリには新たに「ショップ」タブが設けられ、ここからメルカリShopで開設したショップの商品を見つけられるという
(出所:ソウゾウ)
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 なおメルカリShopsの初期費用や月額料金は無料とのこと。メルカリと同様、商品が売れたときに徴収される販売価格の10%の手数料が、ソウゾウ側の主な収益源となるようだ。

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