米Amazon Web Services(AWS)がユーザーをターゲットに、自社クラウドへの移行支援を手厚くしてきた。その1つが、2021年4月に提供を開始した「ITトランスフォーメーションパッケージ」だ。日本独自のAWSへの移行支援策で、「どういう順番でクラウドにマイグレーションすればよいか悩んでいるユーザーに向けた包括的なプログラム」(アマゾン ウェブ サービス ジャパンの瀧澤与一技術統括本部 レディネスソリューション本部 本部長/プリンシパルソリューションアーキテクト)である。

ITトランスフォーメーションパッケージの概要
ITトランスフォーメーションパッケージの概要
(出所:アマゾン ウェブ サービス ジャパン)
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 ITトランスフォーメーションパッケージは、現状評価から計画立案、AWS移行までの作業をカバーする。特徴は大きく2つある。1つは、ユーザー側の人材育成や組織立ち上げに踏み込んで支援する点だ。「人材や組織といった非技術的課題へのユーザーの興味はとても高い」(瀧澤氏)という。

 組織の立ち上げに際しては、CCoE(Cloud Center of Excellence)の組織定義、活動計画とロードマップ作成、ガイドライン作成支援などを行う。評価フェーズでは「マイグレーションレディネスアセスメント(MRA)」を行い、改善点を洗い出す。その改善にかかるAWSプロフェッショナルサービスについて、AWSによる利用料の一部サポートも用意する。

アジャイル的にマイグレーション

 ITトランスフォーメーションパッケージのもう1つの特徴は、AWSへの移行に際しアジャイル的なアプローチを採用している点だ。ウオーターフォール型のアプローチでは、要件を決めきれずマイグレーションがうまく進まないケースが少なくない。必要な機能からアジャイル的に取り組むことで、移行に対するユーザーの経験値を高める狙いがある。

 実際の移行作業は、「Experienced Based Acceleration(EBA)」と呼ぶ体験型ワークショップにおいて、AWSのソリューションアーキテクトによる支援のもとで進める。まず、パイロット移行の対象となるプロジェクトを選定。クラウドに適合しやすい1つ~3つのシステムについて、移行方式を決める。AWSのソリューションアーキテクトと一緒に移行作業を進める過程で、ユーザーは本格移行時にも役立つノウハウや成功体験を得られるという。

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