日本国内では2020年3月に第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが開始された。2021年現在、その次の世代となる「第6世代移動通信システム(6G)」への関心が世界中で高まっている。そこでこの特集では、6Gに至るまでの移動通信システムの進化、6Gの標準化スケジュール、要求条件やユースケース、要素技術を詳しく解説する。

 まずは移動通信システムの発展の歴史を簡単に振り返ってみよう。移動通信システムはこれまで約10年ごとに新世代の方式に進化してきた。

移動通信システムの進化
移動通信システムの進化
NTTドコモの資料に基づき作成。スマートフォンの写真はNTTドコモが提供、それ以外は本誌撮影
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 1980~90年代の第1世代移動通信システム(1G)から第2世代移動通信システム(2G)にかけては、音声通話が主な用途で、データ通信は簡単なメールができる程度であった。だが、2000年代の第3世代移動通信システム(3G)から写真、音楽、動画などのマルチメディア通信が利用できる時代になった。

 2010年からサービスが開始された第4世代移動通信システム(4G)では、最大通信速度が100Mビット/秒を超えるLTEが登場し、スマートフォンの爆発的な普及を支えた。

 そして、5Gによる商用サービスが、国内では2020年3月から提供され、最大通信速度は4Gビット/秒を超えるところまできた。

 5Gには、高速大容量、低遅延、多数端末同時接続といった技術的特徴があり、4Gまでのマルチメディア通信サービスをさらに高度化することに加え、人工知能(AI)やIoTとともに、これからの産業や社会を支える基盤技術として新たな価値を創出することが期待されている。

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