新型コロナ禍におけるSE営業は、顧客との接触方法が以前のように対面にはならず、ほぼオンラインになった。メールや日報などのテキストでの確認や報告が増えている。2回目は顧客からのメール文章を取り上げる。顧客からの返信にあるかもしれない下心を見抜く。

 ここに挙げるメールの内容は著者の体験に基づいており、あくまで一例だという点をあらかじめお断りしておく。

顧客からの詳細なメールが商談に結びつくとは限らない
顧客からの詳細なメールが商談に結びつくとは限らない
[画像のクリックで拡大表示]

課題を明示した具体的なメールが来た

 SE営業になって間もない江水くんは、先輩の白鳥さんから、「顧客目線」に留意して電子メールを発信する際に、オンラインイベント参加者から返信をもらいやすくするポイントを教えてもらいました。そのアドバイスを参考にアプローチを開始しました。合計約100件の顧客に連絡しましたが、結果として半分以上は返事がありませんでした。

 ただ白鳥さんのアドバイスや支援もあり、SE営業として初の試みで10件程度もアポイントを取得できました。大喜びで早速準備に入る江水くんを見て、白鳥さんから顧客の返信内容に関して質問がありました。

白鳥:どんな返信内容だったの?
江水:いろいろ盛り込んであります。思ったより詳細を書いてくれますね。
白鳥:あっ!来たか。それは気を付けたほうがいいかもね。
江水:何を言っているのですか。詳細ですよ。
白鳥:説明するよ。文面を見せて。

B株式会社
  江水様

 お世話になります、○○と申します。
 メールをいただきましてありがとうございます。
 掲題の件、一度御社のデモを拝見致したく存じます。

 弊社の課題:

  • ××管理をExcelベースで報告・蓄積しているが使い勝手がイマイチ
  • 担当者は画面入力しやすいが入力情報レベルの「質」にばらつきがある
  • 「報告会」になって案件議論の場になっていない
  • ほか○○、○○…… など

 こういった課題に対する運用方法があるのか拝見したいのですが可能でしょうか?
 弊社会議室にはプロジェクターがあります。こちらからの出席者は3人程度の予定です。

 候補日時と致しましては以下の通りです。いかがでしょうか。
 ○月○日(水)10~12時
 ○月○日(木)14~16時
 お時間は1.5時間くらいを想定しております。
 ご連絡の程よろしくお願い申し上げます。

 白鳥さんは一言、「商談として進捗する可能性が難しいメールだ」と判断しました。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。