筆者はさまざまな企業でキャリア設計の研修講師を務めていますが、仕事だけでなくプライベートに関するテーマにも時間を割いています。個人にとって、仕事とプライベートは切っても切れない問題。どちらかがうまくいっていないと、もう一方にも影響が出てきます。

 それは働いている人の多くが実感しています。研修でも「社員として大切にしたいこと」「満足のいく社会人生活を送るために重視すること」を尋ねると、受講者からは「仕事だけでなくプライベートも充実させたい」という答えが必ずといっていいほど出てきます。

 ただし、長引く新型コロナウイルス禍によってプライベートの充実が難しくなっている側面もありそうです。転職情報サイトなどの運営を手掛けるキャリアデザインセンターが2021年12月に実施した「2021年の満足度 2022年の抱負」に関するアンケート結果を見てみましょう。このアンケートでは、2021年の「仕事面」と「プライベート」それぞれを自己採点したら何点になるかを尋ねています。

出典 2021年の満足度 2022年の抱負(女の転職type)

 仕事面で合格点(70点)を上回る点数を付けた人は、全体の57.5%でした。これに対してプライベートで合格点を付けた人は、これよりも5ポイント近く低い52.7%にとどまりました。

 コロナ禍に見舞われて早2年。テレワークへの移行など、コロナ禍での働き方が出来上がってきて仕事面は安定し始めた人も多いと考えられます。これに比べると、プライベートはまだ満足できる状態にはなっていないようです。したいことに制限がかかり、活動しにくい日々が続いているのではないかと推測されます。

目標達成が充実感につながる

 研修やカウンセリングでも「仕事とプライベートの両方を充実させるにはどうすればよいか」という質問をよく受けます。筆者は「まず、達成したいことを明確にすべし」と答えています。

 多くの場合、人が充実感を覚えるのは「自分の中にある何らかの目標が少しでも達成されたとき」だと思います。仕事では上司などから目標を与えられることもありますが、それを達成したとき以外も充実感を覚えるシーンはあるのではないでしょうか。ご自身を振り返って考えてみてください。

 年収アップや昇進は代表例ですし、チームのメンバーとの一体感が高まった、部下や後輩が順調に成長したといったことも考えられます。普段から特別に意識しているわけでなく、人事評価の目標設定シートにも書いていないようなことが充実感につながっていることに気づくかもしれません。

 このように「何が満たされれば達成感を得られるのか」「自分は職場に何を求めているのか」を明確に意識しておくと、それらが得られたとき充実感をより実感できるようになります。具体的成果とひも付ける必要はなく、自己評価や自己満足で十分です。

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