Wi-Fiに接続する際、さまざまな用語を目にするはずだが、中にはよく似たものがある。一体どんな違いがあるのか不思議に思いながら使っている人もいるかもしれない。そこで今回は、こうした「似て非なるWi-Fi関連用語」について見ていくことにしよう。
SSIDというケースが多いが実際はESSIDであることも多い
Wi-Fiルーターやアクセスポイントを表す名前としてよく聞くのはSSIDだと思う。だがメーカーや機器によってはESSIDと表記することもある。
SSIDとESSIDは同義語として表すことが多い。パソコンやスマホといった子機側から見れば、どちらにも接続はできるので同義語として捉えても問題にはならないが、実際は両者で意味が異なる。
SSIDは「Service Set Identifier」、ESSIDは「Extended Service Set Identifier」を表す。ESSIDにはExtendedという単語が含まれているが、その単語の通りESSIDはSSIDを拡張した規格である。
SSIDには、1つのWi-Fiネットワークで1台のWi-Fiルーターまたはアクセスポイントでしか利用できないという欠点がある。一方でESSIDは、1つのWi-Fiネットワークにおいて複数のWi-Fiルーターやアクセスポイントで使えるようになっている。
企業のオフィスなどで、多数のWi-Fiアクセスポイントを設置しているが、いずれにも同じSSIDで接続できるケースがある。こうしたケースは、SSIDと言ってはいるが実際に使っているのはESSIDである。

バッファローのWi-Fiルーターに記載されているSSID表記
(撮影:田代 祥吾)