Wi-Fiルーターの設置場所は、どのようにして決めているだろうか。「インターネット接続回線につなぎやすいところに設置している」という人もいるかもしれない。しかし、速く通信できるほどよいという観点からすると、回線につなぎやすい場所が最適とは限らない。かつWi-Fiルーターの設置場所によって、Wi-Fiの通信速度は大きく変わることがある。

利用場所に近く障害物がないところがベスト

 Wi-Fiは、電波が安定すれば高速で通信できる。電波の状況を良くするには、Wi-Fiルーターとパソコンやスマホといった端末の距離をできるだけ近くして、電波を遮るものをできるだけなくすのがよい。つまりなるべく利用場所から近く、途中経路に障害物がない場所に設置するのが望ましい。

Wi-Fiルーターはなるべく利用場所から近く、途中経路に障害物がない場所に設置したい
Wi-Fiルーターはなるべく利用場所から近く、途中経路に障害物がない場所に設置したい
(撮影:田代 祥吾)
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 ただ設置場所を変えるとなると、ひと手間かけることになる。明らかに速度が変わるなら手間をかけるのは構わないが、それほど変わらないなら現状でいいという人もいるかもしれない。

 そこで、実際にWi-Fiルーターと端末の距離でどのくらい速度が違うのかを実験してみた。見通しの良い室内にWi-Fi 6(IEEE 802.11ax、160MHzの帯域幅を利用)に対応するWi-Fiルーターを設置し、Wi-Fi 6対応ノートパソコンとWi-Fi 5対応ノートパソコンから1mおよび10mの距離でダウンロード速度を測定した。

 Wi-Fiルーターから1mの至近距離では、Wi-Fi 6のダウンロード速度は1488Mbpsだった。これならギガビットイーサネットの有線LANよりも高速だ。Wi-Fi 5のダウンロード速度は648Mbps。これもかなり速い。

 一方で10m離れた場所だと、Wi-Fi 6は272Mbpsだった。1mの速度と比べるとかなり低くなってしまう。実はWi-Fi 6を160MHzの帯域幅で利用すると、遠距離の速度が極端に落ち込むことがある。Wi-Fi 5は524Mbpsで、Wi-Fi 6ほどではないが速度が低下した。Wi-Fiの通信速度は、数mの差で結構大きく変わることがあるとお分かりいただけたと思う。やはりWi-Fiルーターは、できる限り利用場所の近くに設置したい。

Wi-FiルーターにWi-Fiで接続したパソコンと、2.5Gbpsの有線LANで接続したサーバー間でデータを転送してダウンロード速度を調べた。1mだと十分な速度が出るのに対し、10mになると速度が落ちる
Wi-FiルーターにWi-Fiで接続したパソコンと、2.5Gbpsの有線LANで接続したサーバー間でデータを転送してダウンロード速度を調べた。1mだと十分な速度が出るのに対し、10mになると速度が落ちる
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