HPE、データセンターにおけるエネルギー効率、持続可能性、耐障害性向上を目指し、AI Opsの研究開発を促進

米国エネルギー省 国立再生可能エネルギー研究所との複数年におよぶ協力により、エクサスケール時代の高性能で環境に優しいデータセンターのための電力利用、冷却、IT運用を最適化

 ※本リリースは、ヒューレット・パッカード エンタープライズ(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下:HPE)が、2019年11月18日(現地時間)に発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。原文は以下をご参照ください。

 https://www.hpe.com/us/en/newsroom/press-release/2019/11/HPE-tackles-AI-Ops-R-D-to-improve-energy-efficiency-sustainability-and-resiliency-in-data-centers.html

 

 HPEは本日、米国エネルギー省傘下の国立再生可能エネルギー研究所(NREL:National Renewable Energy Laboratory)と共同でAI Opsに関する研究開発を実施することを発表しました。これにより、エクサスケール時代のデータセンターにおける耐障害性やエネルギー利用など、運用の自動化と効率の向上を実現する人工知能(AI)や機械学習(ML)技術の開発を進めます。今回の取り組みは、エネルギー消費と運用コスト削減を実現する新しい技術の開発、展開を目的に、エネルギー効率化および再生可能エネルギー技術を促進する世界的リーダーとして、NRELが継続しているミッションのひとつです。

 このプロジェクトでは、3年間のコラボレーションを通じ、NRELのエネルギーシステム統合施設(Energy Systems Integration Facility:ESIF)のHPC Data Centerにおいて、モニタリングと予測分析を発電および冷却システムに導入します。

 HPEとNRELは、5年以上にわたって蓄積された、16テラバイトを超える履歴データを活用します(*1)。NRELのスーパーコンピュータであるPeregrineとEagleのセンサーから集められるこれらのデータにより異常検知モデルを強化し、問題が起こる前に予測、防止します。

 今回のコラボレーションは、データセンターでの将来的な水とエネルギーの消費問題への取組みでもあります。2020年までに米国だけで、電力消費は約730億キロワット、水消費は1,740憶ガロン(約6.6億トン)に達すると予想されています(*2)。HPEとNRELは、エネルギー消費のモニタリングに注力し、電力利用効率(PUE:Power Usage Effectiveness)、水利用効率(WUE:Water Usage Effectiveness)、二酸化炭素利用効率(CUE:Carbon Usage Effectiveness)といった主要な基準で測れるエネルギー効率と持続可能性を最適化させます。

 履歴センサーデータを活用して学習させたモデルに基づく初期の結果では、NRELのデータセンターで過去に発生した事象が正常に予測または識別されており、今後のデータセンターで予測分析を利用できる可能性を示しています。

 AI Opsプロジェクトは、米国エネルギー省が支援するプログラム、PathForwardに関わるHPEの研究開発から生まれました。このプログラムは、スーパーコンピューティングにおける次の大きな飛躍となるエクサスケールコンピューティングのための国家技術ロードマップを加速させます。HPEは、エクサスケール時代のデータセンター環境を管理、最適化するために、AIと自動化機能の開発が必須であると確信しています。エクサスケールのスーパーコンピュータは、既存システムの1,000倍以上のスピードで稼働しますが、AI駆動型の運用をエクサスケールのスーパーコンピュータで行うことで、優れたエネルギー効率での運用が可能となり、高性能で自動化された機能により、耐障害性と信頼性も高めることができます。

 HPEのAdvanced Technologies Groupバイスプレジデントであるマイク・ビルディビル(Mike Bildibill)は、次のように述べています。「HPEは、エクサスケールコンピューティングを活用した次世代の革新や運用ニーズの広がりに影響を与えるような、新しい技術を生み出すことに熱心に取り組んでいます。より高性能で効率的なスーパーコンピューティング データセンターが電力と性能の拡張を続ける中、HPEは長年にわたる革新的パートナーのNRELと共同でAI Opsを開発し、テストを行なっていくことで、業界がこうしたデータセンターを建設、維持していくことを可能にします。」

 NRELのData,Analysis & Visualization Groupマネージャーであるクリスティン・マンチ(Kristin Munch)氏は、次のように述べています。「今回の研究共同は、データセンター運用における、データ管理、データ分析、AI/ML最適化の分野で手動と自律の両方を包含します。HPEが複数年にわたって、複数の段階で展開する取り組みに参画できることを嬉しく思います。現在のNRELのデータセンターでこうした技術を実証した後、最終的には先進的な高度施設向けの機能を開発できると期待しています。」

 今回のプロジェクトでは、TensorFlow、NumPy、Sci-kitなどのオープンソースソフトウェアとライブラリを活用して、機械学習アルゴリズムを開発します。今後注力していく主な分野は以下の通りです。

 ・モニタリング:リアルタイムでアルゴリズムをデータに適用する前に、IT部門と施設の膨大な量の遠隔測定データを様々なソースから収集、処理、分析します。

 ・分析:ビッグデータ分析と機械学習を活用して、データセンター施設にある様々なツールやデバイスから入ってくるデータを分析します。

 ・管理:アルゴリズムを適用して、マシンが自律的に問題を解決し、繰り返しのタスクをインテリジェントに自動化するとともに、IT部門とデータセンター施設の両方で予測メンテナンスを実行できるようにします。

 ・データセンター運用:AI Opsは、最新のデータセンター施設で利用されるITのコア機能の継続的統合(CI:continuous integration)と継続的展開(CD:continuous deployment)の検証ツールとして進化します。

 HPEは今後、HPE High Performance Cluster Management(HPCM)システムの強化に伴い、クラスタの完全なプロビジョニング、管理、モニタリングといった追加機能を提供していく予定です。これにより、さらに高速に10万ノードまで拡張することが可能になります。このほか、ITインフラストラクチャ上のデータをモニタリング、収集、分析するクラウドベースのAI駆動型管理ツールであるHPE InfoSightの統合を試みるテストも計画しています。HPE InfoSightは、起こりうる事態を予測、防止する目的で使用され、サーバ性能の全体的な健全性を維持します。

 このソリューションは、コロラド州デンバーで行われるSupercomputing 2019(SC 19)のHPEブース1325で紹介されました。

 *1 NRELのスーパーコンピュータは、16億のデータポイントで検出されるセンサーデータを利用します。

 *2 Berkeley LabによるEnergy Technology Areas:United States Data Center Energy Usage Report(2016):https://eta.lbl.gov/publications/united-states-data-center-energy

■ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)について

 HPEは、世界的なテクノロジーリーダーであり、エッジからクラウドまでシームレスなデータの収集、分析、操作を可能にするインテリジェントソリューションの開発に注力しています。HPEは、新たなビジネスモデルの推進、お客様と社員の新たなエクスペリエンス創生、現在そして将来にわたる効率的な運用に貢献することで、お客様のビジネス目標達成を加速します。

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