IOWN構想を支える多段ループ型光アクセス網構成法を確立

〜多様なサービスを包摂する汎用的光ファイバ網〜

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)は、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想を支える光アクセス網構成法として、多段ループ型光アクセス網構成法を確立しました。この光アクセス網構成法はアクセス系通信網における光ファイバケーブル敷設ルートの設計法であり、従来の光アクセス網を超える高い信頼性、不確実な発生需要に応える需要変動耐力(※1)、自由度の高い光経路選択性を実現するものです。これによって、さまざまなサービス事業者の多様なニーズに応える光ファイバ回線を提供することができます。

 今回確立した多段ループ型光アクセス網構成法では、複数のループ配線(※2)を多段型に組み合わせる構成とすることで、高い信頼性と需要変動耐力、光経路選択性を同時に達成しました。さらに、ループ配線の大きさや複数のループ配線で共用する光ファイバ心線数といった、設計に必要となる指標の適正値を明確化することで、最適な多段ループ型光アクセス網構成を導出しました。本網構成法は、IOWN構想におけるオールフォトニクス・ネットワークを支え、多様なサービスを包摂する汎用的光ファイバ網を提供するものです。

1.研究の背景

 光アクセス網は、光ファイバ通信網において最もお客さまに近い部分の通信網です。NTTでは、2001年のBフレッツ提供開始以来、FTTH(Fiber-to-the-Home)サービスの早期提供を目的に、FTTH向け光配線の経済性を最優先に設計されたスター配線(※3)に基づく光アクセス網を多くのエリアで構築してきました。一方、近年では第5世代移動通信システム(以下、5G)の商用サービスが開始され、既に5Gの次の世代となるBeyond 5Gについても研究開発が活発化しており、今後ますますネットワークサービスの多様化が想定されます。今後の光ファイバ回線需要は、5G/Beyond 5G基地局等を中心に、高度な信頼性要求や発生需要の不確実性等の点でFTTHとは性質が異なるため、従来のスター配線では対応が困難になる場合が想定されます。NTTとして、B2B2Xモデルを推進し、多様なネットワークサービス事業者のニーズに柔軟に応える安心・安全な通信設備を提供していくためには、今後の需要の性質に適した新たな光アクセス網構成法が必要になります。そこでNTTアクセスサービスシステム研究所(以下、NTT AS研)では、今後の光アクセス網のあるべき姿を検討し、次の三点を光アクセス網のめざす方向性として定めました(図1)。

(1)信頼性:超高信頼サービスを支える冗長経路の確保

(2)需要変動耐力:不確実な発生需要に対する効率的な設備利用

(3)光経路選択性:複雑な基地局構成等を直接つなぐ光経路選択

 *以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach/612795/01_202106181550.pdf