緊急事態宣言を受け、全社員約1000人を原則在宅勤務に

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中小企業でもテレワーク(在宅勤務)の導入が広がりつつある。今後も続くwithコロナへの対応では、全社員がオフィスへ出社して業務を行うという、これまでの固定概念を早急に考え直す必要があるだろう。テレワークを先行的に導入した企業では、既に今までの働き方や業務プロセス、コミュニケーションのあり方を再設計する数々の気付きを得ているはずだ。そこで「ニコニコ動画」の運営企業、ドワンゴの夏野 剛社長に、中小企業におけるテレワーク導入のポイントを聞いた。

動画投稿サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴでは、2020年2月から全社員約1000人を原則在宅勤務とし、同年7月から恒久化することを決定しました。そこに至った背景について教えてください。

夏野氏:在宅勤務は2020年2月中旬から開始したのですが、その後に出た緊急事態宣言を受け、全社員にアンケートをとったところ、本社勤務1000人のうち8割以上が在宅勤務を選択したのです。そこで7月1日から「原則、在宅勤務の会社」とすることにしました。実はコロナ禍前からもテレワークの導入は検討していましたが、なかなか全面的には踏み切れなかった状況があります。それが今回、一気に変わった感じですね。

株式会社ドワンゴ<br>代表取締役社長<br>夏野 剛氏<br>1965年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒、東京ガス入社。ペンシルべニア大学経営大学院(ウォートンスクール)卒。ベンチャー企業副社長を経てNTTドコモへ。「iモード」「おサイフケータイ」などのサービスを立ち上げ、ドコモ執行役員を務める。現在は株式会社ドワンゴ代表取締役社長、株式会社ムービーウォーカー代表取締役会長、KADOKAWA取締役などを兼任。慶應大学特別招聘教授、内閣官房規制改革推進会議委員も務める。
株式会社ドワンゴ
代表取締役社長
夏野 剛氏
1965年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒、東京ガス入社。ペンシルべニア大学経営大学院(ウォートンスクール)卒。ベンチャー企業副社長を経てNTTドコモへ。「iモード」「おサイフケータイ」などのサービスを立ち上げ、ドコモ執行役員を務める。現在は株式会社ドワンゴ代表取締役社長、株式会社ムービーウォーカー代表取締役会長、KADOKAWA取締役などを兼任。慶應大学特別招聘教授、内閣官房規制改革推進会議委員も務める。

オフィスの在り方も大きく見直したようですね。

夏野氏:銀座にあるオフィスも200席を残して固定席を取り払い、おしゃれなレイアウトの会議室やフリースペースに改造しました。本社とは別の場所にあった動画編集スタジオも本社内に集約しました。家で仕事をするようになれば光熱費も増してきますから、社員1人当たり月2万円の在宅勤務手当を支給しています。もちろん「家には仕事をするスペースがない」「たまには外に出て気分転換したい」といったときにはオフィスで仕事をして構いません。つまり会社が“日常の場”から、たまにしか行かない“晴れの場”に変わったわけですね。現在も社員のほとんどが在宅勤務しており、オフィスには情報システム部門のサポートスタッフぐらいしかいません。私も出社するのは週1回程度です。

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