重要性が高まるエンドポイント・セキュリティ

 現在のビジネスシーンでは、オフィス勤務とテレワークのハイブリッドなワークスタイルが一般化しつつある。この新しい働き方のトレンドが以前の状態に戻ることはないだろう。サイバーセキュリティのポイントは大きく変化し、その重要性もどんどん増している。これから求められるセキュリティ対策の仕組みをどう整えるべきなのか。「HP Wolf Security」によって企業の取り組みを支援する、日本HPの九嶋 俊一氏に聞いた(聞き手:日経BP 総合研究所 上席研究員 菊池 隆裕)。

現在の日本企業を取り巻くサイバーリスクについて、日本HPはどのようにみていますか。

株式会社 日本HP<br>専務執行役員<br>パーソナルシステムズ事業統括<br>九嶋 俊一氏
株式会社 日本HP
専務執行役員
パーソナルシステムズ事業統括
九嶋 俊一氏

九嶋 働き方の変化、多様化は日本に限ったものではなく、世界の潮流です。それがセキュリティにどう影響するかを把握するため、我々は日本を含む世界7カ国のオフィスワーカー約8500人とIT部門の意思決定者1100人を対象にした調査を実施しました。

 その結果からは多くのことが見えてきました(図1)。例えば、コロナ禍におけるサイバー攻撃は世界中で238%増加しています。この状況のもと、在宅勤務をはじめとするテレワークが普及しましたが、その現場には様々なリスク要因が存在しています。「仕事用のデバイスを私的に使用した」と回答した在宅勤務者は世界で70%、日本では51%。また「パンデミック前との比較で、より多くの企業データに、より頻繁に自宅からアクセスしている」と答えた割合も、世界で71%、日本で57%と高い水準になっていたのです。

図1●日本を含む世界7カ国での調査結果
図1●日本を含む世界7カ国での調査結果
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働き方の変化が大きな潮流となっている。それに付随して、エンドポイント・セキュリティの重要さが世界の共通認識になっていることが見て取れる

 ここから分かるのは、テレワークの普及によって、私用を含めてエンドポイントデバイスからインターネットを利用する機会が増えてセキュリティリスクが増加しているということです。従来の境界防御だけではリスクを防ぎきれなくなっており、実際、多くの企業がこのことを危惧しています。調査でも、「エンドポイント・セキュリティがネットワークセキュリティと同じくらい重要になった」という回答が、世界でも日本でも90%を超えていました。

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