日本の製造業には現在、DX(デジタル変革)推進による競争力強化がより求められている。その要となるのは、企業経営の基本資源である人材、製品・資材・設備・財務情報を適切に分配し、業務の効率化や経営の最適化を図るERP(統合基幹業務システム)だ。近年特に注目度が高まっているのが、「適材適所型」ERPという選択肢である。

 国内の製造業はコロナ禍や世界的な半導体不足といった向かい風のなか、2020年の成長率4%など好調を保っている。製造業の企業が近年主に注力している経営課題がDX(Digital Transformation:デジタル変革)である。

 DXの推進では、定型業務のシステム化といったSoR(Systems of Record)の領域ではなく、顧客や社会の課題発見・解決を通じて新たな価値を提供するシステムの開発であるSoE(Systems of Engagement)の領域が広がっている。ユーザーとのつながりを強化すると言われるSoEだが、顧客・社会の課題に対する解決策を最初から的確に捉えることは困難であり、また、時間の経過とともに課題や解決策は変化していく。そのため、まずはリモートワーク導入やペーパーレス化など、現場のデジタル化から着手し、その後に業務およびビジネスへと広げて変革へとつなげる、スモールスタートで始めると比較的スムーズに進められる。

 また、製造業がDXを適切に推進するには、最適なIT基盤が欠かせない。なかでも、生産・販売・原価管理などを担うサプライチェーンは重要な存在であり、それを有するERPは自社にマッチした仕組みを適切に導入し、有効活用することが肝要である。

 加えて、製造や物流の現場と事業部門、経営層とのスムーズな情報連携も、DX推進のポイントだ。製造・物流現場のデータ収集から経営判断支援に至るまで、デジタルデータを全社で有効活用できるしくみをいかに実現するか。これらのポイントを詳しく見ていこう。

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