独自の「アメーバ経営」をベースに情報通信、自動車関連、環境エネルギー、医療ヘルスケアなどの事業を拡大してきた優良企業として知られる京セラだが、実は常に将来に対する危機感を失ったことはない。そうした中で2017年から全社的に推進しているのが「生産性倍増プロジェクト」だ。AI(人工知能)によるデータ活用とロボット活用を基軸に劇的な生産性向上を目指すという。この取り組みの現在と今後について、京セラ デジタルビジネス推進本部 Dx推進センター長の前田岳志氏と、日本IBM クラウド&コグニティブ・ソフトウェア事業本部 Data and AIテクニカルセールス部長の田中孝氏が語り合った。

京セラ株式会社
デジタルビジネス推進本部 Dx推進センター長
前田 岳志氏
日本アイ・ビー・エム株式会社
クラウド & コグニティブ・ソフトウェア事業本部
Data and AIテクニカルセールス部長
田中 孝氏

生産性倍増でコストを下げて競争優位の源泉とする

 京セラは今後、5Gや自動運転の普及拡大など市場環境が大きく変化しようとする中、さらなる既存事業の拡大を推進している。その事業拡大を支える重要なプロジェクトが「生産性倍増プロジェクト」だ。

 「既存事業は成熟度の高い製品領域で競い合っている世界であり、京セラは今後も優位性を保っていけるとは限りません。生産性と品質を上げ、コストを下げることで、競争優位の源泉としていく必要があります。また、今後ますます日本で深刻な問題となっていく人手不足への対応のほか、今回の新型コロナウイルスの感染拡大であらためて突きつけられた、予測不可能なリスクに対応するためにも必須の取り組みと考えています」と、京セラの前田氏は同プロジェクトの狙いを語る。

 では、具体的にいかなる方法で「生産性倍増」を実現するのか。そこでの重要なカギを握っているのがデータ活用だ。IBMと共同で開発したデジタルプラットフォームに製造工程のあらゆるデータを統合し、リアルタイムで状況を把握する「見える化」、AIによる「不良予測や故障予知」、ロボットと組み合わせた製造ラインの「自動化・自律化」といった価値創造を推進していくという。

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