資料の紹介

 製造現場における「検査・試験分析業務」。重要な工程だが、ヒューマンエラーや恣意的不正の温床でもある。近年ではAIやIoT技術を応用した自動化も進んでいるが、いかに細かく手順を決めても作業を行うのは人間であるからだ。事実、ここ2年の品質事故発生件数は横ばい。出荷製品の質を維持・向上させる上で欠かせない工程、どこを改善すべきか、非常に悩ましい問題だ。

 そこで「検査・試験分析業務」のエラーを防止し、改ざん・隠ぺいを防ぐ手段として「トレーサビリティ」の重要性が高まっている。誰がどのような作業を行ったかを正確に記録し、どこで間違いが発生したのか、何の作業に不備があったのかを特定できれば、再発防止や手順の改善につながる。

 しかし課題もある。「トレーサビリティ」の実施によって、作業者に負担がかかるようになれば、生産効率が下がってしまう。本特集ではそういった問題を解決する、音声認識技術を活用した検査システムを紹介。音声による入力でトレーサビリティの記録作業の負担が軽減でき、入力結果はデジタル化されるので、DXによって製造業務全体の効率化を図るヒントも得られる。ぜひ一読をお勧めしたい。