米Load Dynamixは、ストレージの性能を検証するための負荷テスト装置「Load Dynamix」を開発しているベンダーである。2009年からストレージ関連ベンダー向けに装置を提供してきたが、需要の高まりを受けて2年半前からユーザー企業向けにも提供を開始した。国内でも東陽テクニカが2014年12月、装置の販売と負荷テストサービスの提供を開始した(関連記事:東陽テクニカ、ストレージの負荷テスト装置「Load Dynamix」を発売)。同社CEOのPhilippe Vincent(フィリップ・ヴィンセント)氏と製品スペシャリストのPeter Murray(ピーター・マレー)氏に、ストレージに対する負荷テストの市場について聞いた。

(聞き手は日川 佳三=日経コンピュータ


ストレージ負荷テスト製品が生まれた背景は。

写真●米Load Dynamix、President and CEOのPhilippe Vincent(フィリップ・ヴィンセント)氏(右)と、Senior Product SpecialistのPeter Murray(ピーター・マレー)氏(左)
[画像のクリックで拡大表示]

 ユーザー企業において、大きく二つの状況がある。一つは、ユーザー企業が自社のストレージのワークロード(アプリケーションの種類や負荷)や性能についてあまり理解していないということだ。これは、どのユーザー企業であっても同じだ。もう一つの状況は、ユーザー企業がみなストレージに対して非常に大きな投資をしているということだ。必要な性能を大きく超える性能を確保しているからだ。この投資をいかに減らすかが問題になっている。こうした問題への解決策は、ストレージに対して負荷テストを実施するしかない。こうした理由で負荷テスト装置の「Load Dynamix」を作った。

 最初は、ストレージ関連ベンダー向けにLoad Dynamixを提供した。ストレージベンダー向けのビジネスは歴史が長く、2009年7月から5年ほど続いている。一方、18カ月ほど前から販売対象を拡大し、ストレージを利用するユーザー企業向けにも提供するようになった。これに当たり、より簡単に使えるようにWeb型のユーザーインタフェースを追加した。もともと設定などのスクリプティングが容易な製品だったが、Web UIによってさらに簡単になった。

 ユーザー企業からの需要は高まっている。数年前にラスベガスで開かれたEMC Worldの会場でEMCのセールス担当エグゼクティブから聞いた話だが、「ストレージが期待通りに動くかどうか証明してくれ」と要求を出すユーザーが増えている。昔は全くいなかったが、現在では毎回聞かれるというのだ。

 ユーザーの意識が大きく代わった契機の一つは、サーバー仮想化にある。仮想化環境においては、一つのストレージ装置を複数のアプリケーションで共有する。こうした環境で、それぞれのワークロードの性能を検証しなければならないという要求が大きくなった。Load Dynamixを使えば、こうした検証ができる。

Load Dynamixの実績は。競合はあるのか。

 ほとんどすべてのストレージベンダーがLoad Dynamixを使っている。我々の製品を信用してくれている。事実として、ストレージ業界における負荷テストではLoad Dynamixがスタンダードの地位にある。ストレージベンダー各社が実際、検証にLoad Dynamixを利用している。米EMCの2014年におけるパートナーオブザイヤー受賞企業2社のうちの1社がLoad Dynamixだ。

 ストレージの負荷テスト市場には他のベンダーは参入していない。他社も興味を持っていると思うが、我々がこの分野にフォーカスし始めたのは2009年と非常に早い。4~5年は他社よりも先を行っている。ストレージベンダーの顧客ベースが既にある。これから新規に同分野に参入するのは時間がかかるし難しいだろう。

 ストレージ負荷テストというジャンルで唯一の競合と呼べるのは、オープンソースソフトウエアの「Iometer」だけだ。Iometerとの大きな違いは、負荷テストの規模だ。Iometerは、どれだけサーバー台数を増やしたところで、Load Dynamixとは比較にならないほどの小さな規模でしかテストできない。

 まとめると、他のツール(Iometer)との違いは、(1)テスト性能の高さ、(2)実際に近い環境でテストできるかどうか、(3)使いやすさ、---の3点に集約できる。Load DynamixでできることはIometerではできない。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。